社会・政治
海産物だけじゃない!北方領土には金銀が眠っている!?
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2016.09.17 12:00 最終更新日:2022.10.11 17:50
今年12月に日本を公式訪問することになったロシアのプーチン大統領。9月5日、G20サミットが閉幕した中国の杭州で記者会見し、「北方領土問題ではお互いに歩み寄ろう」と日本に呼びかけた。
日本とロシアの間には色丹島と歯舞群島を引き渡すとした1956年の「日ソ共同宣言」があるが、プーチン大統領は「無条件に引き渡すわけではない」との牽制も忘れなかった。
それにしても、北方領土にはどれほどの資源があるのか。
「戦後は調査をおこなっておらず、正確な統計がありません。戦前の調査か、ロシアが発表しているものに限られています」と北方領土に詳しい研究者が言う。
そこで戦前の資料を見てみると、やはり豊かな海産物が筆頭にあげられていた。たとえば捕鯨を例にとると、1930年ころには根室を含むこの一帯に漁場は345カ所もあり、漁船120隻で毎年300頭のマッコウクジラを捕獲していたとある。
ほかにも鮭、マス、タラ、カニなどが獲れ、択捉島には巨大なビン詰工場もあった。
鉱物資源も豊かだ。択捉島には硫黄、チタン、金、銀、鉛に加え、銀歯などに使われる希少金属パラジウムや航空宇宙用に珍重されるレニウムなどが見つかっている。国後島には金鉱もあり、推定50トンの金鉱もあるという(ロシアの地質調査専門会社「ロスゲオロギヤ」が公表)。
また、日本にとって見逃せないのが、エネルギー資源の豊富さだ。2005年2月、ロシア天然資源庁は北方4島で大量の石油と天然ガスの埋蔵が確認されたと発表した。その埋蔵量は2009年のロシア科学アカデミーによると約3億トン。北方4島の16年分の燃料に相当するという。
これらの数字はロシア側の調査なので未知数な部分も多い。しかし、前述の研究者も「択捉島、国後島は知床半島と地質学的に類似しており、金、銀、鉛があるのは間違いない」と言う。
日本はこれだけの資源をロシアに奪われたのだ。