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天皇陛下「宮中晩餐」はフランス料理、では和食はいつ食べる?
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2017.03.20 17:00 最終更新日:2017.03.20 17:00
『宮中晩餐(2016年11月30日、写真:宮内庁)』
天皇陛下の日常のお食事を作るのは、宮内庁大膳課の職員たち。もうひとつ重要な大膳課の出番が、宮中で催される晴れの日のお食事の用意だ。そのとき、約360平米の厨房は、息つく暇もない。
宮中でおこなわれる食事会には、国賓を接遇する夕食会「宮中晩餐」、内外の賓客を招いて催される昼食会「宮中午餐」、お客を招いて軽食を供する行事「茶会」、天皇誕生日を祝う「宴会の儀」など、さまざまなものがある。
2016年12月23日の天皇誕生日の宴会では、以下のような和食メニューが供された。
一 汁物
白味噌 巻鯉 柚子
一 作身
鮃 松笠烏賊 白髭大根 防風 紅蓼
からすみ 打胡瓜 花山葵
一 取肴
日の出蒲鉾 松風焼若鶏 鶴亀羹
一 焼物
塩焼姿鯛 阿茶羅菊蕪 酢取生姜
一 温物
茶碗蒸 鰻 銀杏 薄竹筍 菠薐草
一 加薬飯
鯛曽保呂 椎茸 干瓢 筍 錦糸玉子 紅生姜
一 温酒
結婚式はじめ宮中の祝いごとでは和食が並ぶが、海外の賓客を迎える「宮中晩餐」では、いつもフランス料理のフルコースが振る舞われている。
「和食に比べて、どの国の人も食べ慣れているのがフランス料理です。大正時代、『天皇の料理番』と呼ばれた秋山徳蔵氏により、宮中で本格的フランス料理が作られるようになりました。彼の、手を抜かないレシピや姿勢は、今も受け継がれています」(皇室担当記者)
宮中で供されるフルコースには、2014年に来日したオバマ前大統領も満足したという。象徴天皇として、外国の元首をお迎えになる天皇陛下。お食事のメニューひとつにも、おもてなしの心がこもっているのだ。
(週刊FLASH 2017年2月28日号)