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「いよいよ1年前に迫った東京五輪」JRの広告コピーに非難の声

社会・政治 投稿日:2019.08.02 23:53FLASH編集部

「いよいよ1年前に迫った東京五輪」JRの広告コピーに非難の声

車両に掲示されたポスター

 

「1年前に迫ったオリンピック」
 JR東日本が、最近掲示した広告コピーに、ネット上で大きな批判が集まっている。

 

 ポスターに書かれた言葉は、

「いよいよ1年前に迫った東京2020オリンピック・パラリンピック。楽しむ用意はできていますか? 競技の見どころや観戦ポイントを知れば、ワクワクが加速すること間違いなし」

 

 通常の日本語であれば、「いよいよ1年後に迫った」となるはずだが、なぜか「1年前に迫った」となっているのだ。

 

 

 このポスターは、東京オリンピックの旅客輸送を担う東京メトロとJR東日本が共同でおこなう宣伝プロジェクト「TOKYO SPORTS STATION」の一環で制作されたもの。

 

 オリンピックまで1年を切ったことで「1Year to Go!」をテーマに大々的に宣伝が始まったのだが、幸先悪く、ミスが起きてしまったというわけ。巨額の予算が投じられながら、ありえないレベルのミスだとして、ツイッター上では、

 

《言葉への無神経やチェック体制の機能不全など、いろんなレベルで凄まじい劣化を感じる》

 

《沢山の人の手を経て、でも誰も止めず、堂々JR車内にぶら下がってるってことは、合ってるの!?この日本語で正解なの!?》

 

《これは単なる誤記・誤植なのか、それとも言語感覚の揺らぎが生じているのか》

 

 など、非難と戸惑いの声があふれたのだ。

 

 本誌記者も、この広告を探してみることにした。

 

 当初、どこに貼られているのかわからず、中央線、総武線、山手線などを乗り継いで探すが、一向に見当たらない。そのうち、山手線にオリンピック仕様の特別車両があることがわかり、池袋駅で待機。数十分後、ようやくやってきたオリンピック仕様車で発見することができた。

 

 記者の言語感覚ではどう考えても間違っているのだが、とはいえ、こんな誤字があっさり出回るのも理解できない。本当に単なる誤字なのか、それとも別の意図があったのか。JR東日本の広報へ疑問をぶつけてみると、こんな回答が返ってきた。

 

「『まえ』とお読みいただくものとして、記載しております。ご指摘いただきました『いよいよ1年前に迫った』との表現に関しては、東京2020オリンピック・パラリンピックの『1年前』期間であることを、より強調してお伝えするため、広告上の表現として採用させていただきましたが、日本語として正しくないのでは、などさまざまなご意見を頂戴しておりますので、差し替え含め今後の対応については検討してまいります」

 

 意図的に「1年前」としたようだが、批判を受け、修正も考えているという。

 

 実は、この「1年前」の表記は、「1Year to Go!」公式サイトにも書かれていたのだが、本誌の取材後、「1年後」に書き換えられている。

 

 羽田空港に関して、8月1日時点では、

《「藍」や「紅」などの大会を象徴するカラーで羽田空港を彩り、日本にお住いの皆さんだけでなく、世界各国から日本を訪れる方々にも1年前に迫った東京2020大会への盛り上がりを体感いただけます》

 

 とあるが、8月2日には「1年後に迫った」と直されている。広告上の意図と主張するのはかまわないが、こっそり直すなんて、ちょっと姑息すぎるのでは?

 

修正前

修正後

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