スポーツスポーツ

戦力外通告を受けた新垣渚「福岡で求職中」野球塾も視野

スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2016.12.28 06:02 最終更新日:2016.12.28 06:02

戦力外通告を受けた新垣渚「福岡で求職中」野球塾も視野

 

「思い出の地・甲子園だったし、今できるパフォーマンスを出し切った感があったので、トライアウトが終わった瞬間は清々しく思いました」

 

 新垣渚氏は伝家の宝刀、スライダーの握りを披露しながら語りはじめた。メジャーで活躍した城島健司ですら、最初は捕れなかったキレの鋭いスライダーと150km超の豪速球で、プロ2年めに奪三振王を獲得。だが、好調は長続きしなかった。

 

「5、6年めぐらいから肩痛でスライダーのコントロールがきかなくなり、暴投が多くなった」

 

 挙げ句、歴代3位となる通算暴投101を記録。今季1勝に終わった10月に、ヤクルトから戦力外通告を受けた。先月、トライアウトに挑んだが、NPBからのオファーはかなわなかった。

 

「独り身だったら独立リーグへ進んでいたかもしれませんが、家族を養うことを考えると生活が苦しくなるうえ、プロへ戻れる確率も低い。11月28日、嫁に引退を告げると『決めたら仕方ないよね』とだけ言われました。

 

 戦力外選手の特集番組からオファーもあったのですが、嫁が『絶対に出るのはイヤ』と言うので、全部断わりました(笑)」

 

 今月、妻の実家がある福岡市へ引っ越し、裸一貫になった心境で職探しを始める覚悟だという。

 

「将来の夢は球界へ復帰し、後進の指導にあたることですが、現状は難しい。それよりもまず、就職活動をしやすい福岡で、異業種への転職を含め、自分に適した職を探したい。選択肢のひとつとして、野球塾も視野に入れています」

 

 思い出に残る打者は、「(西武在籍時の)カブレラ、和田一浩さんと、(日ハム在籍時の)小笠原道大さんの3選手。力と力の真っ向勝負でした」と言う。

 

 新垣は松坂大輔と同じ年だ。

 

「高校時代のチャンピオンだった大輔に負けたくない。その一念でここまで頑張れたので心の底から大輔には感謝してます」

 

あらかきなぎさ 1980年5月9日生まれ 沖縄県出身 沖縄水産高から九州共立大進学。2003年、福岡ダイエーホークスに自由獲得枠で入団。プロ14年の通算成績64勝64敗。最多奪三振1回

(週刊FLASH 2016年12月20日号)

続きを見る

今、あなたにおすすめの記事

スポーツ一覧をもっと見る