10月28日、地震の発生から3カ月となる熊本県氷川町で倒壊したまま残る家屋(写真・共同通信)
10月28日、「令和8年熊本地震」の発生から3カ月が経った。
県内で特に被害が大きかった八代市、氷川町、宇城市などで、10月26日現在、21カ所の避難所で1000人を超える被災者が現在も生活している。
そうしたなか、27日付の毎日新聞写真部のXに掲載された避難所の写真がSNS上で注目されている。その写真には宇城市豊野町の避難所に身を寄せる85歳の女性が、仕切りの低い空間で段ボールベッドに座る姿が写っている。周りには同じような段ボールベッドが整然と設置。写真には《避難所で取材に応じた85歳の女性は、自宅再建も見通せず、先行きを不安視していました》などと記されている。
この写真にはX上に
《3カ月も時間あってもダンボールベッドしか用意してあげられないものなの…?》
《えっ!?まだこんな状態なの????テントは?こんな低い段ボールパーテーションじゃ、安心して眠れないでしょう…高市、何やってんの?内閣広報費じゃなくて、こういうところに税金使えよ!》
《千人もこの状況のまま3か月経過!? 酷すぎる…棄民政策もいい加減にしろ!》
など、政府への批判が相次いでいる。
宇城市では27日現在、計259人の被災者が4カ所の避難所での生活を余儀なくされている。写真の避難所は豊野防災拠点センター(宇城市豊野町)で、現在27人が生活している。
現状について、宇城市の担当者に話を聞いた。
まず、3カ月経っても避難所生活を余儀なくされている理由については「さまざまありますが、多いのは仮設住宅を申し込まれていて、決定を待っている方です。今、建設中の住宅もありますので、11月末や12月末には入居できると思います」と話す。
段ボールベッドの仕切りが低く、プライバシーが保たれない環境については、こう話す。
「いまのところは、宇城市の避難所はどこもそういった形で設置をしています。テント型のパーテーション等も備蓄はあるのですが、まったく外部から見えなくなってしまうんです。プライバシーは守られるかもしれませんが、安全面で体調悪くなって倒れられたりしていてもわからなくなってしまうところもあります。いまのところはそれでお願いしているところです。
また、場所の問題もあります。テント型となると今の段ボールベッドの2倍くらいの場所が必要で、避難されている方全員分を設置できないという物理的な理由もあります。
今後、もう少し集約が進んだり、避難されている方の数が少なくなってきた場合には、テント型の設置についてもその都度検討していきたいと思っています」(担当者、以下同)
避難所の住民から不平や不満は出ていないのだろうか。
「お隣の方とトラブル等が発生したら、場所を変えたり、少し離れたところに配慮をしたり、といった対応はしています。(もう少しプライバシーがほしいといった要望は出ていないのですか?)そうですね」
また、避難所は災害救助費の対象になり、国と県が費用を負担するといい、テントは国から支給されたものだという。県や政府に対して、生活空間の改善等について、市から何か要望を出したこともないという。
SNSで避難所の生活空間に対する批判が出ていることについてはこう話す。
「実際に避難していらっしゃる方の声というわけではないと思いますが、実際に避難されている方がどう思われているかというのは確認していく必要があるかと思います」
大きな災害はいつ、どこで起こるかわからない。避難所の生活空間の改善も今後、議論していく必要がありそうだ。
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