AKB・坂道
AKB48卒業・大西桃香が作り上げた新しいアイドル像。SHOWROOM「朝5時半の女」はいかにして生まれたか
AKB・坂道FLASH編集部
記事投稿日:2023.12.20 21:00 最終更新日:2023.12.20 21:00
2024年2月にAKB48からの卒業を控える大西桃香。’14年にチーム8奈良県代表としてAKB48に加入した大西桃香。最初はあまり目立たない存在だったが、’15年より開始した毎朝5時半からのSHOW ROOM配信で話題となり、’18年の選抜総選挙では38位にランクイン。その後は数々の舞台に出演し、現在は選抜常連メンバーとして活躍している。AKB48というグループのキーワードともいえる「努力」。それをライブ配信という新しいプラットホームを活用して体現し、自身のポジションを築いてきた彼女は、平成から令和へと時代が変化していくなかで、ひとつの新しいアイドル像を作った。
ー チーム8でたくさんの経験をしたと思うのですが、印象に残る出来事は?
全国ツアーのレッスンです。チーム8は全国いろいろな場所に行くから、AKB48だけでなく、その地方のグループの楽曲をやったり、いろいろな曲を踊れるのが楽しいんですよ。そのレッスンの最後、本番の通りにやる「通しリハ」というのがあるんですが、そこでみんなの空気が一瞬で変わるんです。スタッフさんから叱られることもあったし、みんな緊張感を持ってやるんですけど、私はその感覚が好きで。みんながやる気になっているのが嬉しいというか。私にとっていちばん楽しかった光景は、その通しリハかもしれないです。
ー リハーサルとコンサート本番はまた空気が違うものですか?
本番はもう楽しいだけだから。私はあのちょっとピリッとした、それこそ選抜総選挙とか、ああいうみんながちょっとピリッとするときが好きでしたね。
ー 大西さんが有名になるきっかけとなったSHOW ROOM配信のこと、そして当時、「朝5時半の女」と呼ばれていたことについて聞かせてください。
SHOW ROOMを配信できる時間は高校生以上のAKB48メンバーだと朝5時から夜時までで、最初は5時からやっていたんですけど、1週間ぐらいしてファンの方から「5時は早すぎるからやめてくれ」って言われて(笑)。でも私は続けたい気持ちがあって、じゃあ5時半にしようとなり、そこから結局2年ぐらい続きました。
その期間にファンの方が「朝5時半の女」って名づけてくれて、そこからいろいろな方に知っていただけるようになったり、それがきっかけでチーム8の選抜に入るより先にAKB48のシングル曲『シュートサイン』で初めて選抜に入ることができたり、朝5時半配信を1年続けたご褒美として、1st写真集を出させていただけたり、ラジオの冠番組をいただけたり…。
ー SHOW ROOM配信でアイドル人生が変わりましたよね。この武器で上に行くぞとは考えていたんですか?
思いもしなかったです。ただ、SHOW ROOM配信を始める前の生誕祭で宣言したことがあって。そのときは握手会の部数が少なかったり、イベントに呼ばれなかったり、ファンの方に会える機会が少なかったので、家にいてもファンの方に楽しんでいただけるように、露出が多くなるように頑張りますって言ったんです。その宣言した1カ月後ぐらいですね。それまでSHOW ROOMはスタッフさんがいるときしかできなくて、私は奈良に住んでいたからやれなかったんですよ。それが自由にできるようになって、ファンの方とコミュニケーションを取る機会を増やせる、宣言したことが実行できる、嬉しい! という気持ちだけで続けていました。