小峠「そういや、女のコにキャーキャー言われたくて芸人になったのに、今でもまったく言われてない」
西村「単独ライブも男ばかりだね。舞台に出ても、拍手すら起きないし。みんな『どうやって笑わせてくれるんだ?』って品定めする感じで(笑)」
小峠「ハゲ散らかしてるおっさんばかりですから、俺らの単独ライブの観客は」
西村「なんだよ、ハゲ散らかしてるって! でも、終演後のアンケートに、紙が破れそうな筆圧で『おもしろかった』と、ひと言書いてあるときは嬉しいですね」
小峠「おもしろければ、ちゃんと笑ってくれる」
西村「僕はいまだに『小峠には、大女優を捕まえて結婚してほしい』と思ってるんです」
小峠「なんで、お前の夢をかなえなきゃいけないんだよ。一般人でいいし、そもそも結婚はしないね」
西村「ずっとこう言っているけど、いざ結婚するとき、どんな顔で報告しに来るのかが、今から楽しみなんです」
小峠「報告なんて、するわけないだろ。テレビを見て知れよ」
西村「それは言ってくれよ!」
小峠「西村は報告したっけ?」
西村「したもなにも、婚姻届の証人は、小峠と(事務所の先輩の)ハリウッドザコシショウだから。で、お前、名前書く前に婚姻届に屁をしただろ」
小峠「ハハハ(笑)。ちょっとハンコ代わりにな」
西村「お前のそういうとこ、やっぱりクレージーだと思う」
小峠「ヘンなのは、お前だろ」
西村「いや、小峠はキッチンの食器棚にスニーカーを置いていますから。皿を入れるところに、スニーカーがあって。あんなの、普通の人はしないよ」
小峠「ステイホーム期間までは自炊なんてしなかったし、せっかく空いているスペースだから、有効利用しようと思って。いまは自炊を始めたので、スニーカーの隣に調味料を置いているけどな(笑)」
西村「そういうヘンなところを、もっと出していってほしい。僕の上をいくと思うから」
小峠「西村より上はヤバいだろ(笑)。お前の変人度合いが、ギリギリのラインなの」
西村「いやいや! でも、もしかしたらコンビ揃って変人同士なのが、長くやれている理由かもしれないです」
「キングオブコント」優勝の時点で、小峠36歳・西村35歳と、かなりの遅咲きだった。そこから8年近くがたった今、コンビの将来は?
小峠「単独ライブを毎年やってきたんですが、西村の体力が明らかに落ちていて。いまは舞台袖に、酸素吸入器を常備しています。
あと……俺は大声で叫ぶので、ライブ2日めの朝に喉専門の病院に行くんですが、2019年は待合室にいたら、まるで示し合わせたように西村が現われて。コンビで待合室に並んでるのは、もう情けなかったっすよ」
西村「喉も老けるんだね」
小峠「まあ、そうやってごまかしながらも、変わらずやっていくと思います。そして、コンビ揃っての街ブラロケは、永遠にNGで」
西村「僕は意見がないんで、小峠が言うなら間違いないですね!」
ばいきんぐ
ことうげえいじ(1976年6月6日生まれ)
にしむらみずき(1977年4月23日生まれ)
大阪NSC時代の1996年5月にコンビ結成。その後、事務所を転々とし、3年ほどフリーも経験。2012年に「キングオブコント」優勝でブレイク
(週刊FLASH 2020年9月1日号)