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ちばてつやの「楽しい終活」漫画家人生64年、今がいちばん充実

エンタメ・アイドル 投稿日:2020.08.26 16:00FLASH編集部

ちばてつやの「楽しい終活」漫画家人生64年、今がいちばん充実

 

「ふつうの人なら、次の日の朝起きたら『さあ、仕事』となるのでしょうが、最近の私の場合、寝たまま目覚めないかもしれません(笑)。まずは朝になり目が覚めたこと、生きていたことに感謝するんです」

 

 そう笑顔で語るのは、漫画家ちばてつや。『あしたのジョー』『あした天気になあれ』など、数多のヒット作を描いてきた男は、81歳となった今も、ひとり自宅の屋根裏部屋で、ひたすら漫画を描き続けている。

 

 

 ちばは現在『ビッグコミック』にて、4ページオールカラーで『ひねもすのたり日記』を、4年前から連載している。雑誌連載を持つのは、じつに16年ぶりのことだ。

 

「もともとは、水木しげる先生が連載していた枠なんです。水木先生が体調を崩し、しばらくはピンチヒッターという感じで引き受けました。水木先生が元気になるまで、半年くらい描くつもりでしたが、連載2回めを描いている途中に、水木先生が亡くなられてしまったんです。

 

 その枠で連載されていた水木先生の『わたしの日々』が好きでしたし、何かたすきを渡されたような運命的なものを感じ、私も日記漫画を描き続けています」

 

 ちばが描く『ひねもすのたり日記』では、幼少時代の戦争体験、学生時代、多忙を極めた人気漫画家時代、コロナ禍での近況などが、自身の記憶をもとに、徒然なるままに描かれている。

 

「私も今年で、漫画家生活64年。『ひねもすのたり』とは、『一日中ゆったりとした』という意味です。記憶のままに、過去の話や日常を好きに描かせていただいています。

 

 もちろん、作品として毎回4ページにしっかり話をまとめるのは大変ですが、寄る年波のグチを言ったり、親しい漫画家仲間の悪口を描いたり、けっこう楽しんでます」

 

 ちばの仕事場は、大きな戸建ての屋根裏にある小さな部屋だ。一連の漫画執筆作業を、この狭い部屋の中で、たったひとりで続けている。

 

「週刊連載を抱えていたころは、9人ほどのプロダクション体制でやっていましたが、1990年代に私が心臓病や大腸ガンを患い、プロダクションとしての規模は縮小しました。

 

 ひとりといっても、奥さんに色塗りなどは手伝ってもらってますよ。じつは奥さんは、僕より画が上手なんで(笑)」

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