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俳優・河相我聞の家族「明治生まれの亡き父と2人の息子」
エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2020.09.30 20:00 最終更新日:2020.09.30 20:00
バラエティ番組の裏方から始め、芸能生活35年を迎える河相我聞。最近は、舞台、映画、テレビドラマでクセのある脇役を演じる個性派俳優として活躍する彼が「家族」について明かした。
――どんな家庭で育ったんですか?
「実家は埼玉です。父は明治生まれの人で、僕は父が70歳のときの子供なんですよ。あとは、母と兄と。
父と母は籍を入れていなかった。認知はしてましたけど。母親はあんまり父親のことは教えてくれなかったから、よくは知らないんです。福井の人で、事業で成功したそうです。地元では知らない人はいないって言ってました。
父には若い時に生まれた娘さんもいた。僕からしたら、姉にあたる人ですね。40歳も年上ですけど」
――複雑ですけど、裕福な家庭だったんですね。
「いやいや、それが全然なんですよ。すごく小さくて、ボロボロの家でしたもん。父もどこからかゴミを拾って家に持って帰るような人だったんで。社長だとか言っても、そんな感じはまったくなかったですよ。母は自分で事業をやっていたんで、父親のお金に頼っているわけじゃなかった。とはいえ、貧乏というわけでもないんですよ。兄は大学の医学部を出て医者になっていますからね」
――ご両親は、今?
「父は僕が17歳の時に亡くなりました。資産は結構あったようで、やはり遺産相続では福井の家族と揉めたようです。それで母親に『遺産放棄していい?』と聞かれたので『いいよ』って。まだ17歳ですから、訳も分からないまま言っちゃった。今だとどうしてましたかね(笑)。母親は77歳になりましたが、元気にしていますよ」
――息子さんが2人。芸能界に入られたということですが。
「長男が26歳。次男は18歳。2人とも一時は芸能事務所に入れていただいて、仕事もしていたんですが、もう事務所を辞めています。
長男は演じる側から制作する方に興味を持ち始めて、そういう手伝いもしていたんですが、今はあまりやっていないのかな。2年ほど前から家を出て暮らしているんですよ。次男の方は高校進学せず、長男と一緒に2人暮らしをしてましたが、最近になって家に戻ってきました。今は僕と住んでいます。もう18歳ですから、家賃も食事代もちゃんと徴収してますよ。
今はフリーターっていうんですかね。将来のことはわからないんですけど、なんとなく生活能力はありそうなんですよね。2人とも。まあ、なんとかなるんじゃないですか(笑)」
――子育てのポリシーって何かありましたか?
「子供のやりたいことについては、一切口出しをしないことにしています。ポリシーってほどのことじゃないですけどね(笑)。
自分自身が、我が道を行くって性格ですから、子供にああしろこうしろと言っても、聞かないですよ。塾に通わせたりもしたんですが、自分と同じで、やっぱり勉強が得意じゃない。それでも何か、好きなことをやって、それなりに生きていってくれればそれでいいと」
――我聞さんが19歳の時の子供が26歳。あっという間におじいちゃんになるかも。
「そうなんですよ!楽しみだなあ。孫、欲しいです。子供がまだ小さかったころのこと、懐かしくないですか。じいちゃんになったら、絶対甘やかしますね、孫のこと。なんなら、自分が面倒をみたいくらいですよ」
――若い時の所属事務所で苦労されたり、ラーメン屋をやれば横領されたり、何かと大変な人生だと思うんですが…。
「う~ん、そうですねえ…。何かあるたびに、その瞬間、瞬間は大変ではありました。でも、そのたびに周りの人が助けてくれたりとか、何とかやってこれましたからねえ。基本的に、自分からケンカしていくタイプではないので、そういうのが良かったのかもしれません。
そういえば、父親が事業を頑張り出したのは50歳を過ぎてからだったらしいんですよ。それから頑張って財を築いたと。ひょっとして自分もそうかもしれませんね。ふと思い立って何かを始めちゃうタイプですから。
ラーメン屋を始めたのも、個人事務所を始めたのも、計画的じゃなくて、瞬間的に動いてやったことですから。今45歳。何も計画はないですけど、ある日突然、何かを始めちゃっているかもしれませんよ(笑)」
かあいがもん
1975年5月24日生まれ。埼玉県出身。俳優、ナレーター、ミュージシャン。ドラマ「天までとどけ」にレギュラー出演して以降、テレビドラマを中心に活躍。近年では舞台や映画のほか、体験談をユーモラスに綴ったブログや書籍なども評価されている。また、企画ものの動画を制作するなど、クリエイターとしての仕事も楽しんでいる。11月スタートのWOWOWドラマ「殺意の道程」に出演