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作詞家・及川眠子、『香水』の瑛人を称賛「センスにやられた」

エンタメ・アイドル 投稿日:2020.10.14 06:00FLASH編集部

作詞家・及川眠子、『香水』の瑛人を称賛「センスにやられた」

2019年4月の配信開始以降、若年層を中心に、SNS上で “バズ” った『香水』(瑛人公式YouTubeチャンネルより)

 

 2020年を代表する一曲といえば、シンガー・ソングライター、瑛人(23)の『香水』だろう。動画アプリTikTokなどに多数のカバーが投稿されて一躍話題になり、YouTubeでの再生回数は1億回を超えた。『NHK紅白歌合戦』への初出場も、濃厚視されている。

 

 

 若年層を虜にした『香水』は、歌詞も独特だ。「ドルチェ&ガッバーナ」の香水と、元恋人の思い出を結びつける一節が話題を呼んだが、この曲を大物作詞家は、どう見ているのだろうか。

 

 Winkの『淋しい熱帯魚』や、テレビアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』のテーマ曲『残酷な天使のテーゼ』など、多数のヒットソングを手がける作詞家・及川眠子氏(60)に、率直な感想を聞いてみると--。

 

「あの曲は、とくに歌詞がいい。“ドルチェ&ガッバーナ” の一節には、『やられた!』と思いましたね。もちろん曲もいいですが、最近の売れている曲は、どれも詞がいいんです。Official髭男dismにせよ、あいみょんにせよ、RADWIMPSにせよ、詞の力がすごくあるんです。

 

 最近では、大森靖子さんに惹かれています。詞に生身をそのまま出しているようで、じつは完璧に計算している。でも、瑛人さんの詞は、そんな計算されているものとも違っていて、あれは “センス” としか呼びようがありません」

 

 ドルチェ&ガッバーナとは、イタリアを代表する高級ファッションブランド。及川氏によれば、歌詞に使われる “ブランドの位置づけ” は、時とともに変わるものだという。

 

「 “ドルガバ” は、バブルのころに一世を風靡したブランドです。当時は新しかったけど、私たちの世代がいま歌詞に使うとなれば、すごくダサい。

 

 でもそれが、一周回ってカッコいいものになることもある。ポルシェやBMWのような高級車もそうだし、楽曲に出てくる街も、昔は “銀座” “赤坂” だったのが、時代とともに “六本木” や “新宿” に変化していきました。

 

 最近では、あいみょんが “北千住” を詞に取り入れていますよね。私たちの世代から見ればダサい街でも、あいみょんが歌うから新しく見える。

 

 それと同じで、瑛人さんが歌うから、“ドルガバ”も新しいんです。本人はそこまで狙ったつもりはないんでしょうが、逆にズルさのないその感じが絶妙なんです」

 

『香水』は、ミュージックビデオも話題を呼んだ。

 

「よくできていました。瑛人さんがただ座って歌っているなか、女性ダンサーが踊るというのは斬新でした。魅せ方のおもしろさが、ヒットに繋がったんだと思います」

 

 狙わずに得たヒット。さて、次作は……。


(週刊FLASH 2020年10月27日号)

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