松本穂香「道はひとつきり」主演映画で学んだ“諦める”覚悟

　角川春樹の最後の監督作品『みをつくし料理帖』に主演する松本穂香。同作は、主人公・澪が料理人として成長する姿と、幼馴染みとの友情を描く。

「災害で両親を亡くし、厳しい境遇のなかで生きながらも、自分の好きな料理に邁進する、芯のある強い女性を演じました。見た目ではわからないけど、内側に沸々とした思いを持ち、『道はひとつきり』という言葉を大切に、何かを追い求めるうえで、それ以外のことを諦めるという覚悟は、私も見習いたいです。

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　好きなことをやるうえで壁があると思いますが、志や覚悟が大事だと思っているので、何か迷ったときに、この映画を観て感じるものがあれば嬉しいです」

　主人公・澪は大阪から江戸へ行くが、彼女にも同じ経験がある。

「東京では、ところてんを酢醤油で食べるんです。私の地元・大阪では、黒蜜をかけていたのでビックリしました。

　上京前は、『東京の人は冷たい』と聞いていましたが、逆にあたたかいなと感じることのほうが多くて。上京して何もわからず、ひとりで悩んだときに、まわりの人たちに何度も助けてもらったんです。

　年上の方々は経験も多く、助言をくれたり、私の考えにはないものをたくさんくれて、受け止めてくれたり。『ひとりで頑張らなくていい』と教えていただきました。人のあたたかさって、素敵ですね。私も、あたたかさを大切にしたいです」

まつもとほのか
23歳　1997年2月5日生まれ　T162　大阪府出身　2015年主演短編映画『MY NAME』で俳優デビュー。連続テレビ小説『ひよっこ』（NHK）、『この世界の片隅に』（TBS系）をはじめ、映画、ドラマ、CM、MVなど幅広く出演。10月16日に主演映画『みをつくし料理帖』（東映）が公開。劇場アニメ『君は彼方』は11月27日公開予定。そのほか最新情報は、ツイッター（@matsuhonon）にて

写真・東京祐
スタイリスト・李靖華
ヘアメイク・倉田明美

（週刊FLASH　2020年10月27日号）