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忍成修吾「何色にも染まれる役者でいたい」転機は市原隼人・蒼井優…若手共演者の情熱

エンタメ・アイドル 投稿日:2020.11.16 11:00FLASH編集部

忍成修吾「何色にも染まれる役者でいたい」転機は市原隼人・蒼井優…若手共演者の情熱

映画『リリイ・シュシュのすべて』に出演した19歳のころの忍成

 

 2009年から舞台にも挑戦し、さらなる成長のきっかけを得る。

 

「若いころは、ひたすらリアリティを追求して演じていたので、殺人犯など、経験がないことをする役のときは、すごく迷ってしまいました。殺人犯の心情はどうしても理解できませんから。ただ、舞台をやるようになって意識が変わりました。戯曲にふれて、新しい一歩を踏み出せたんです。

 

 とにかく戯曲は、脚本の力がすごい。遠い昔から脚本が存在し、その時代を描いているはずなのに、テーマは現代にも繋がっている。『僕らのやっているエンタテインメントの原点は、そこにあるんだろうな』と感じ始めてから意識も変わり、どんな役柄も好きになれるようになったんです。

 

 舞台を経験してから、作品の中での役割を考え、自分に心情が理解できない役でも、観客や演出家に委ねて演じられるようになってきました。それで役者の仕事が、さらに楽しくなりました」

 

 そんな彼にも、役者としての将来に悩んだ時期があった。

 

「30歳手前で、俳優の仕事が減り、不安になったことがありました。『モヤモヤするなら、体を動かして収入を得てみよう』と、足場を組む会社で3カ月間働いたんです。

 

 現場では1日で顔バレしましたが、次第に同僚と仲よくなり、話すようになりました。ふだん、僕は人にどう見られているのかわからない部分もあったのですが、現場の仲間に『あれ、観たよ』とか『次、何出るの』と言われたことが励みになりました。あの時期に、俳優とは違う仕事に携われたことは、貴重な体験だったと思います」

 

 2021年で40歳となる彼が今、抱く目標は何か。

 

「悪役が多いですが、『何色にも染まれる役者でいたい』というのは、ずっと変わらないですね。人のお芝居を崩さず、演出の妨げにもならず、それで自分なりにスパイスも加えられたら……。ちょっと欲張りですかね(笑)。

 

 おもしろそうな役なら、なんでもやってみるという姿勢を続け、『役者であることが楽しそうに見える役者』でいられたら嬉しいですね」

 

おしなりしゅうご
1981年3月5日生まれ 千葉県出身 高校在学中に、雑誌の読者モデルとして活躍。18歳で俳優デビュー。19歳のときに出演した映画『リリイ・シュシュのすべて』(2001年)の演技で注目を集める。そのほか『ヘヴンズ ストーリー』(2010年)などの映画やテレビドラマ、舞台に出演。舞台『迷子の時間-語る室2020-』(東京公演は11月29日までPARCO劇場、大阪公演は12月8日から13日までサンケイホールブリーゼ)に出演中

 

写真・野澤亘伸
ヘアメイク・山本成栄

 

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(週刊FLASH 2020年11月24日号)

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