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志村けん「7つの言葉で人生が変わった!」元付き人が明かした素顔

エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2021.03.05 11:00 最終更新日:2021.03.05 11:00

志村けん「7つの言葉で人生が変わった!」元付き人が明かした素顔

 

 2020年3月29日に「笑いの王様」が新型コロナウイルス感染症でこの世を去ってから約1年ーー。

 

「僕は弟子として、志村さんの喜怒哀楽を見てきました。

 

 ひどく不誠実なことをした人の胸ぐらを掴んで怒っている姿。女性と喧嘩をして泣いている背中。仕事終わりにお酒を飲んで、楽しそうに笑う姿。

 

 どれも鮮明に、まぶたに焼きついています」

 

 こう述懐するのは、運転手兼付き人として志村けんさんと7年間生活をともにした、芸人の乾き亭げそ太郎(50)。

 

 現在、地元の鹿児島でレポーターとしても活躍するげそ太郎に、思い出を語ってもらった。

 

 

「ふだんは物静かで、人見知りでシャイ。声は小さく、ボソボソとしゃべる。テレビのイメージとは少し違います」

 

 酒好きで知られた志村さんは、毎晩、仕事終わりに六本木や麻布十番に出かけ、朝の3時に帰宅することもあった。

 

「遅い時間に帰宅しても、映画を観てから寝ていました。それは、『どこにコントのヒントがあるかわからないし、映像の撮り方を応用できるかもしれない』という理由です。

 

 コントにリアリティがあるのは、そんな日々の努力があったからこそだと思います」

 

 付き人として、仕事の現場だけでなく、デートにも同席することがあったという。

 

「志村さんは彼女に『俺は寝室のドアに信号機をつけたい。青のときは一緒に寝る、赤のときは一人で寝たいという意思表示だ』と言って、困らせていました(笑)」

 

「何度も怒られた」というげそ太郎が、一度、大激怒されたことがあった。

 

「現場に、僕が寝坊して遅刻したことがありました。

 

『お前、調子に乗ってんじゃねーぞ! 遅刻をすると、まわりの人たちに迷惑をかけて、一日がマイナスから始まってしまう。俺がいちばん嫌いなことだ!』と。

 

 僕はひたすら頭を下げていましたが、朝の3時から7時まで、怒られ続けました」

 

 志村さんから「二度見のやり方」「階段を上るときのコケ方」など、直々に指導を受けてきたげそ太郎。今後も、志村さんの教えを受け継いでいく。

 

「今、僕がお仕事をいただいているのは、すべて志村さんのおかげです。自分の実力以上に、運をいただきました。これからも、志村さんのネタをパクって披露していきたいと思っています」

 

■愛弟子に遺した「7つの言葉」

 

(1)「マンネリになるまでやれることがすごいんだ。悔しかったらマンネリ と言われるまでやってみろ」

「『全員集合』で『カラスの勝手でしょ』を歌わなかったとき、視聴者から『子供が寝ようとしない』などとクレームが殺到して、自分が飽きるのはダメだと気づいたそうです」(げそ太郎、以下同)

 

(2)「何をやるにしても、うまくなるためのいちばんのコツはものまねだ」

 ものまねが得意だった志村さん。「『だいじょうぶだぁ』の言い方は、福島・喜多方の親戚の皆さんの発音。コントの『ひとみばあさん』も、実在する居酒屋『ひとみ』のおばあさんがモデル」

 

(3)「笑いは正解のない世界だから、俺から教えることは何もないぞ」

 1994年秋、志村さんとげそ太郎は、麻布十番のカフェで初めて対面した。「わりとボソボソしゃべる感じで、声も小さくて。物静かな人、というのが第一印象でした」

 

(4)「目の前にいる俺一人の気持ちがわからないで、テレビの向こう側にいる何十万の人たちの気持ちがわかるか?」

「『タバコが吸いたい』『コーヒーを飲みたい』など、志村さんが次に何をしたいのかを理解することが大事だったんです。この言葉をもらって、志村さんをより注視するようになりました」

 

(5)「俺は結婚したいし子供も欲しい。親子で『バカ殿様』をやるのが夢なんだ」

 志村さんと交際していた女性、げそ太郎の3人で食事をしたこともあったという。「志村さんが彼女に、『寝室は別々にした結婚生活が理想だ』と言って、困らせていました」

 

(6)「俺が寝ている間にもっと努力してるヤツがいるかもしれない。そう考えたら不安になるから、映画を観たほうが落ち着くんだよ」

 毎晩、飲んで帰る志村さんだったが、帰宅後は必ず1本は映画を観ていた。「日々、コントに使えるシチュエーションや映像の撮り方などを研究していました」。舞台の稽古でも台本を読み込む姿を見せていた。

 

(7)「『志村ってバカなんだぜ』って言っている子供がいたんだけど、そのときは『ああ、よかった』と思ったな」

 老若男女に支持された志村さんのコント。「子供向けのネタを作っても子供にはウケないし、『バカにするな』と嫌われる。大事なのは大人がおもしろいと思うコントだ、と言っていました」

 

かわきていげそたろう
本名・櫨木信一(はぜき しんいち)1971年、鹿児島県生まれ。1994年から志村けんさんの付き人を7年間務める。1997年から『志村けんのバカ殿様』(フジテレビ系)に“メガネをかけた家来”としてレギュラー出演。現在、レポーターとして鹿児島テレビ『かごニュー』『見っどナイト』などで活躍中


志村けんさんの運転手兼付き人を務めた乾き亭げそ太郎が、志村さんの笑いの哲学、素顔を明かした『我が師・志村けん』が発売中。

 

写真・長谷川新

 

(週刊FLASH 2021年3月9日号)

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