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池田エライザ「『外人』と足蹴にされて…」学生時代の差別体験を乗り越えた「読書の旅」

エンタメ・アイドル 投稿日:2021.03.25 20:00FLASH編集部

 

池田エライザ「『外人』と足蹴にされて…」学生時代の差別体験を乗り越えた「読書の旅」

 

 一方で、本がつないだ絆もある。

 

「 “腐れ縁” の親友が、同じくらい本を読んでいて。すごく可愛いコなんですけど、2人で本を読みながら、肩をゴツゴツぶつけ合って登校していました。

 

 でもじつは、彼女が何を読んでいるかは知りませんでした。本に目を落としたまま、顔を上げないで歩いていて、お互いに進んでいる方向が合っているか、たまに確認するという感じで。ときどき、2人とも道を間違えていたりして、気づいたら『ここどこ?』って(笑)。

 

 東京ではそんなふうに “読みながら歩き” なんて、危なくて出来ないですけど、田舎だから誰も通らないですし、たいがい一本道だったので」

 

 池田の読書生活にも、新型コロナによる2度の外出自粛期間で、ある変化が。

 

「ちょっとだけ、社会系の新書を読むようになりました。“住むとこ、東京じゃなくていいんじゃないか” “●個の法則” といった、いわゆる自己啓発本とか、『物事をシンプルに考えよう』という現代哲学みたいなものとか。

 

 そういう “その常識、本当に合ってますか?” という本は、私自身が今よりもっと聞き分けが悪かったので(笑)、読んできませんでした。それを読んでみたら……なんとなく、読んだことがいい作用になった気がします。

 

 著者の方の名言がどんなものだったかは正直、覚えていないんですけど、『やっぱり世のために働くと考えたほうが、ピュアに仕事ができるな』と、より思うようになりました。自分やお金のために働いたって、自分のことが好きじゃなったら、仕事にも意義を見出だせないなって。

 

 そのためにも、つねに人の気持ちの流れを見て、フレッシュに仕事をしていかなきゃいけないなと思いました。だから、決められた “型” だけをやるんじゃなくて、時代を見据えて発信していきたいです」

 

 またひとつ、本から学んだ池田。いま彼女の目には、どのような展望が見えているのか。

 

「『ケトル』(太田出版)でエッセイの連載をさせていただいていましたが、書く仕事は細々とやっていきたいと思っています。でも、正解がないからこそ考えすぎて、大衆に好かれようと振れるほど、私の文章は小難しくなるんですよ。

 

 じつは私、小学校3年生ぐらいから、今も小説を書き溜めているんです。当時は、親友をはじめ何人かだけに読んでもらっていました。そうそう、その中に、いつも魔女のものまねをしている、変わったメガネをかけたコがいて。そのコに、『展開、早くない?』って言われたり(笑)。

 

 文章って、そうやっていろんな評価を受けますよね。『私の日常』も含めて、いろんなことを書いているから、私のことを知らない人の目に触れるのは、まだちょっと怖いなって。今は “見つけた人だけが知っている” くらいが、いちばん心地いいんです」

 

いけだえらいざ
24歳 1996年4月16日生まれ 福岡県出身。2009年「第13回二コラモデルオーディション」でグランプリを獲得し、芸能活動を開始。『nicola』『CanCam』の専属モデルを務める。2011年、映画『高校デビュー』で女優デビュー。2015年の『みんな!エスパーだよ!』でヒロイン役が話題に。2021年春以降は出演映画として、『騙し絵の牙』(3月26日公開)、『映画 賭ケグルイ 絶対絶命ロシアンルーレット』(4月29日公開)、『真夜中乙女戦争』 (2022年冬公開予定)が控えている。2018年から『The Covers』(NHK BSプレミアム)のMCを務め、同番組で不定期に歌も披露。3月28日放送回で同番組を卒業する。現在公開中の映画『夏、至るころ』で監督デビュー

写真・久保貴弘
スタイリスト・大島陸
ヘアメイク・豊田千恵

※池田の映画監督デビュー作『夏、至るころ』が、広島・岡山・沖縄でも公開。詳細は作品ホームページにて
※『The Covers』(NHK BSプレミアム)の池田の最終出演回は、3月28日に放送予定

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