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氣志團 綾小路翔「僕は、ヒーロー像を演じるコスプレイヤー」/デビュー20周年インタビュー前編

エンタメ・アイドル 投稿日:2021.04.27 11:00FLASH編集部

氣志團 綾小路翔「僕は、ヒーロー像を演じるコスプレイヤー」/デビュー20周年インタビュー前編

 

 氣志團の存在を世に知らしめるのには、この一曲で十分だった。彼らは『One Night Carnival』を引っ提げ、『NHK紅白歌合戦』に2004年、2005年と連続出場を果たす。

 

――初めて『紅白』に出たときは、どうでしたか?

 

「2004年は東京ドームでコンサートもやったんです。2001年のメイジャーデビューのころから “神風” に乗って、突っ走ってきたことのピークを『紅白』で迎えた、と思いました」

 

――そして2006年には、なんとDJ OZMAが『紅白』出場を果たします。

 

「一応、設定上は別人なんですが……(笑)。でも、すごいですよ。氣志團で、何年もかけてやっと届いた場所に、OZMAは1年もかからないで到達しましたから」

 

――当時はどういう気持ちでOZMAを始めたんですか?

 

「自分の中で、ドツボの時期だったんです。恋人に別れを告げられたり、氣志團メンバーともバンドの方向性の違いがあって……。『こんなに好かれたくて頑張っているのに、なんでうまくいかないのだろう』と。だったら、『ハナっから世の中からものすごく嫌われよう』と思ったんです。

 

 わけもなく自意識過剰なヘアスタイルで、わけもなく日焼けして、わけもなくギラギラした服装の、必要以上にチャラチャラした業界人……みたいなイメージ(笑)。そこに、当時ハマっていたアジア系の音楽を結びつけました」

 

――2006年の『紅白』では、「全裸騒動」も起きました。

 

「『FLASH』にも、けっこう叩かれましたね(笑)。NHKさんにもいろいろと言われましたが、当然我々にも言い分はあります。が、もはやいまさら蒸し返しても……って話かもしれませんね(笑)。

 

 ただ、氣志團だったら、ああいう形にはならなかった気がします。あれはOZMAだから、“世界一の余興男” の彼だからこそ、やったんだと思いますよ。彼にとっては、『紅白』も『みんなを楽しませるために余興をしに行っただけ』だったんでしょうね」

 

――「OZMAなら、こうする」と考えて行動していたと。

 

「そう。OZMAは『亀戸のボールペン工場の次男坊』という設定があって。だから、彼にとっては『芸能界から干されるとか、どうでもいい』『忖度しない』ということです。

 

 僕は『自分自身ってなんだろう?』と考えたとき、『コスプレイヤーなのかな?』って思うんです。

 

 OZMAだけでなく、氣志團だって『リーゼント、学ラン、昭和の男の心意気』という1990年代に絶滅しかけた “ツッパリダンディズム三種の神器” を21世紀に持ち込むと決めたことに始まり、どんな場面でも漢気とユーモアを忘れない『綾小路翔』というヒーロー像を演じているのかもしれません」

 


※氣志團なりの「メジャーデビュー」

 

きしだん
綾小路翔ら千葉県木更津市出身メンバーを中心に、ヤンキーとパンクの融合「ヤンク・ロック」を掲げ、結成されたロックバンド。2004年、2005年と2年連続で『NHK紅白歌合戦』に出場。「氣志團万博」は2003年に初開催し、これまで計11回開催されている

 

あやのこうじ“せろにあす”しょう
4月26日生まれ千葉県出身 「氣志團」のメインボーカル。DJ OZMA、矢島美容室のナオミ・カメリア・ヤジマの顔も持つほかに、氣志團の弟分「微熱DANJI」のプロデュースも手がける。2019年に「みうらじゅん賞」受賞

 

写真・久保貴弘

 

●デビュー20周年記念の第1弾として、筒美京平トリビュートアルバム『Oneway Generation』が4月28日に発売

 

●全国30公演を巡る、「センチメンタルライブハウスツアー2021『緊急密会宣言』」も開催中
「今回のツアーは2001年~2009年編と、2010年~2021年編の二部構成になっていて、バンドの移り変わりが見られるのが、いちばんの見どころです。コロナで不自由な環境でのライブだけど、絶対に楽しませますよ」(綾小路)

 

●「氣志團万博2021」開催決定! 2021年9月中旬、千葉県・袖ケ浦海浜公園にて。詳細は後日発表

 

(週刊FLASH 2021年5月11日・18日合併号)

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