「2020年は米倉涼子さん(45)、中居正広さん(48)、柴咲コウさん(39)など大物をはじめ、多くの芸能人の所属事務所退社・独立がありました。2021年になっても、この “ブーム” は終わる気配がありません」(芸能記者)
人気俳優、タレントによる退社・独立のニュースが後を絶たない。仕事の幅を広げる者、スキャンダルで追われた者……理由はそれぞれだが、芸能界にはフリー化の波が訪れている。
【関連記事:森七菜の“移籍騒動”に疑問「引き抜き禁止」芸能界の鉄則は消えたのか?】
2021年も、1月の女優・森七菜(19)の退社・移籍騒動に始まり、キングコング・西野亮廣(40)も原作アニメ映画『えんとつ町のプペル』の公開中に吉本興業を電撃退社。
“ジャニーズの長男”と言われた近藤真彦(56)も、不倫報道による「芸能、レース活動の自粛中」だった2021年4月に事務所を退所している。
ほかにも、4月には俳優・佐藤健(32)と神木隆之介(28)が長年所属した大手芸能事務所「アミューズ」から独立し、新事務所「Co-LaVo」を設立するといった動きを見せている。
“終身雇用”は遠く昔に幻想となり、30代のサラリーマンでも2人に1人は転職を経験している、という見方がある。
「立つ鳥跡を濁さず」の言葉があるように、どのように退職を伝えるのがよいのか悩んだ人も多いだろう。
では、退社が相次ぐ芸能界での “会社の辞め方” はどういったものか――。独特のしきたりやマナーなどは存在するのだろうか?
まず話を聞いたのは、アーティスト事業なども手掛ける大手芸能事務所のマネージャー・A氏だ。
「退社時のマナーですか。いやー、そういったものは思いつかないです。そもそもタレントが辞めるときに、挨拶をする習慣もあまりないですからね」
たしかに20代の社員などでは “いきなり辞めていった” という話を聞くが……芸能人の多くも “挨拶なし” ということなのか?
「はい。同僚に聞いても『そういった挨拶はないかな』という感じでした」(A氏)
次に聞いたのは、美人女優が多く所属する芸能事務所のマネージャー・B氏だ。
「退社の挨拶はないですかね……。いちばんお世話になったマネージャーなどには、ひと言あるかもしれないですが、会社に来て『お世話になりました』みたいなものは聞いたことがないですよ」
最後に聞くのは、モデルやグラビアタレントが多い芸能事務所のマネージャー・C氏だ。
「特段、決まりはないですが、うちには退所手続きが終わったあと、社内や関係各所へ挨拶にまわるタレントがいますよ。他社さんでは珍しいのかもしれませんが……(苦笑)。
なかには、手土産を持参してくれるタレントもいて、ふだんからマナーについて指導してきた成果が表われたのかな、と思っています」
昨今、一般社会でも「退職代行」といったサービスも登場しよくも悪くも話題となった。“挨拶まわり” の気まずさは、芸能界も一緒ということなのか……。