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再生数2億回の恋愛系YouTuberの仕事術「名刺入れはピンク色に」
エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2021.07.04 11:00 最終更新日:2021.07.04 11:00
脳科学を応用し、相手の脳に「自分のことが好きだ」と認識させるテクニックを伝授する恋愛系YouTuberとして12万人の登録者を持つ世良サトシ氏。TikTokでも20万以上のフォロワーを持ち、動画の再生総数は2億回以上にのぼる。
ベストセラーとなっている著書『脳のバグらせ方』(KADOKAWA)も話題だが、世良氏は当初、恋愛に困っている層に向けて執筆したという。だが、ビジネス系の著名ブロガーやインフルエンサーから「これはビジネスでこそ使うべき」との声が寄せられたそうだ。そこで同書の内容に基づき、ビジネスの現場でも効力を発揮する“脳のバグらせ方”について、世良氏に解説してもらった(以下、世良氏談)。
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ビジネス書や自己啓発本は、人間の「本質」を改善させることに焦点を当てているものが多いです。しかし、本質の改善は一朝一夕ではできないですよね。実際、あなたもビジネス書を読んだものの、「結局、その内容を何も実行しなかった」といった経験はないでしょうか。これは「本質の改善」が簡単にできないことが原因です。
今回は、「誰でもすぐ簡単に使えて、さらに相手の脳にしっかり刺さるテクニック」をご紹介します。これからお話しするテクニックはすべて、「相手の脳に、無意識にあなたに興味や好意を抱かせる」方法です。潜在意識に働きかけることで、ビジネスチャンスは確実に得やすくなります。今はコロナ禍でリモートワークやオンライン会議が多く、商談にも苦慮されている方が多いと思いますが、そんな場面でも使いやすいテクニックですよ。
1 失礼のない違和感を相手の心に残せ!
サラリーマンの制服といえばスーツが多いですが、営業時の服装でも怖じけず、明らかに違和感があるものを身につけてみてください。派手な色のネクタイを締める、変わったデザインの腕時計を着ける、珍しい地元の特産品を手土産として持っていく……。こういった行動で、相手の印象に強く残ってみましょう。
違和感を感じるくらい強い印象を与えれば、相手がそのことを思い出すことも増えます。それにより、同僚や家族の会話などでもあなたの話題が登場しやすくなります。たとえば、「今日営業に来た人の名刺入れ、派手なピンク色 で驚いたな」と、違和感はつねに話の種になります。
通常、人は興味がない人のことを考えることはありません。従って、相手の脳内であなたを想起させる機会を増やすことで、「あの人のことを何度も考えているということは、興味があるんだな」と、相手の潜在意識が勝手に認識してしまい、あなたへの好感度が無意識にアップします。これは転職面接や飛び込み営業など、相手に一度しか会うことができないケースでも有効ですよ。
2 つねに表情豊かにを心がけよう
お客様や上司と話しているとき、おそらくあなたは無意識に相手の表情を見て、その会話がうまくいっているかを判断していると思います。
しかし、これは相手も同じです。だから、あなたが「会話がうまくいっている」ように振る舞うことで、相手にも「いま、会話が盛り上がっている」と無意識に認識させやすい、ということです。もっとも大切なのは、「表情豊かに振る舞う」こと。特に商談の際は、自信に満ちた顔つきをするよう意識しましょう。表情豊かに話し、かつ相手の発言を受け止めれば、自ずと好印象は持たれます。これはリモート会議にも、電話にも活用できます。
3 目的を雑談に混ぜ込む
私は以前、商社に勤務していたんですが、当時、クライアントに、ある資源をアルゼンチンで購入してもらう、という案件を抱えた時期がありました。そのためには、お客様に現地への出張に同行し、実際に見て判断してもらう必要があったんです。
相手は大のサッカー好き。そこで「もし一緒にご出張いただけることになったら、サッカーの代表戦が開催されるタイミングに合わせて日程を調整しませんか? ○○さん、アルゼンチン代表好きですよね? ふたりでメッシのユニフォーム買いに行きましょうよ。あ、もちろん会社には言わずに、ふたりだけの秘密でお願いします(笑)」などと、お客様が喜んでくれそうな話を商談に織り込んでいました。
脳は感情の原因を正しく認識するのが苦手なので、 こういった仕掛けを繰り返すことで、相手の脳内で「サッカーの試合が見たい」「メッシのユニフォームが欲しい」という感情が沸き起こります。そして次第に、当社を通じ「その資源を購入したい」という感情と混同しやすくなったのです。
4 感情を表わすワードを多用すべし
「楽しい」「嬉しい」「おもしろい」「素敵」「ワクワク」といった、ポジティブな感情を表わすワードを、会話の中に積極的に取り入れてみましょう。そうすれば、そのワードの意味があなたの印象に上書きされ、「あなたが発したワードから得た印象」も「あなたから得た印象」と、誤って認識されるわけです。脳は原因と結果を混同しがちなんですよ。
私も商談時にはよく「いや、ビジネスのご相談に来たはずなのに、◯◯さんとお話しするといつも”楽しすぎて”、つい”プライベートでおしゃべりしてる気分”になっちゃうんですよね。もし失礼があったらすみません(笑)」などと「感情を表わすワード」を複数入れ込んでいましたね。
5 下の名前を呼び、呼ばせよう
下の名で呼ぶ相手は通常、親や家族、恋人、友人など、親しい間柄に限られます。日本では、ビジネスの場では下の名前で呼び合うことはほとんどありませんが、自分の下の名前に愛着を持っている人は多いですよね。だからこそ、意識して下の名前で呼び合うように持っていくことができれば「この人とは仲がよい」と、相手の潜在意識に認識させやすいので、人間関係はむろん、ビジネスも円滑に進みやすくなるんです。
では、どうやって「慣れ慣れしい」などと相手の気分を害さずに下の名を呼ぶか? 私は以下の2つの方法を用いています。
まずは相手の名前を褒めることです。たとえば相手の名前が「浩一」であれば、自己紹介の際にでも即時「コウイチさんってお名前カッコいいですね!」「響きがなんか素敵ですね!」などと恥ずかしげもなく言ってしまい、そのまま「コウイチさん」と呼ぶようにするのです。「いきなり下の名前で呼んでくるやつがいた」と、相手の印象にも強く残せるので、勇気を出して呼んでみれば、先に紹介した「1 失礼のない違和感を相手の心に残せ!」の効果も併せて得られます。
次に私がやっているのは「初対面の人と会うときは、しっかり名前を覚えたいので、なるべく相手のお名前を会話に入れるようにしている」と、相手に伝えてしまうということです。これを伝えると、上記の「下のお名前を褒める」と併せて使えば、 「タカシさん、この書類ですが……」などのように、会話で繰り返し相手の名前を出せるようになります。これにより、相手は下の名前を呼ばれることにすぐに慣れてくるので、もし当初「慣れ慣れしい」という感情を抱かれていたとしても、10分もすればその感情はあなたへの 親近感へとすり替わっていきます。
なおこの方法を取ることで、相手もあなたの名前を呼んでくれるケースも多いので、多くの場合、一石二鳥になったりします。
いかがでしたでしょうか。ちょっとした脳のバグ構造を利用するだけで、好意は簡単に作れます。ぜひ、ビジネスがよりうまくいくコミュニケーションを試してください。
取材/構成・鈴木隆祐
せらさとし
脳ハック/恋愛系YouTuber。大学卒業後、大手商社勤務を経て起業し、飲食・Web系企業などを保有・経営。YouTube/TikTokにてチャンネル「世良サトシ」を運営。再生回数は合計2億回を突破