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「フィッシュマンズ」のすべて…スカパラ茂木欣一×手嶋悠貴監督、今だから話せる苦悩と葛藤

エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2021.07.08 20:00 最終更新日:2021.07.08 20:00

「フィッシュマンズ」のすべて…スカパラ茂木欣一×手嶋悠貴監督、今だから話せる苦悩と葛藤

手嶋監督(左)と茂木欣一

 

――手嶋監督はこの作品でフィッシュマンズの何を描き伝えたかったのでしょうか。

 

手嶋「たくさんあり過ぎるのですが、とりあえずあの普遍的な音楽がどうやって生まれるのか知りたかったんです。また、茂木さんが今もフィッシュマンズを20年以上やり続けているのは、何か確固たる決意や音楽に対する愛情があるはずで、それを知りたかった。

 

 フィッシュマンズというバンドは、佐藤さんがいたからできたというような単純なものではないはず……。メンバー各々の才能が日々重なり合うなかで、あの音楽は生まれたと思うんです。

 

 脱退したメンバーたちが佐藤さん亡き今も、同じステージに立ち無心で音を鳴らすなんてバンドは他には絶対にない。あの音楽がどうやって生まれたのか? そして、彼らの人生というか、音楽ドキュメンタリーであり、彼らのヒューマンドキュメンタリーを撮りたかったんです」

 

――メンバーが楽曲を突き詰めて作る姿勢や、その過程で脱退者が出る様は、鬼気迫るものがありました。

 

手嶋「フィッシュマンズというバンドは音楽を鳴らすために妥協はしない。それがどんどん先鋭化して、メンバーも必死でついていこうとする。その歴史を捉えたかったんです。簡単に曲が出来るものじゃないというところを知って欲しかった」

 

――茂木さんは、「もし、佐藤さんが亡くなっていなかったら」と違う未来を思うことはありますか。

 

茂木「佐藤君が作った楽曲が2021年でも、古さを感じさせず響く音楽だと思って、僕はフィッシュマンズの音楽をライフワークとして続けています。

 

 でも、佐藤君があのタイミングで目を閉じるとは思ってもいなかったのは確かです。だから、その後の世界を僕の目で全部見ておいて、いつか佐藤君に会うときに伝えたいという想いはあります。

 

 たとえば2005年のライジングサン・ロックフェスティバルのサンステージから見た風景。『佐藤君の曲にこんなに人が集まってきたんだよ』とか、いつか伝えたいですね」

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