初代ミスヤンチャン篠原冴美、崖っぷちグラドル人生告白「新幹線の洗面所の水を飲み、真冬に水風呂」

　グラビアアイドルでタレントの篠原冴美が、クラウドファウンディングで制作費を募り、写真集を制作。渋谷の「ギャラリー・ルデコ」で「篠原冴美×福島裕二写真展」を開催している（7月18日まで）。

　今回の撮影の裏話から貧乏エピソード、おバカな失敗までをロングインタビューした。

――今回、クラウドファウンディングというユニークな形で写真集を制作しましたが。

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「ファンの皆様から『こんなシチュエーションの写真集が見たい』という声が多く寄せられたことから、コスチュームや撮影場所など、アイデアをファンのみなさまから直接募ろうと思いました。250名を超える方から約680万円のご支援をいただきました」

――撮影はかなり長期だったとか。

「はい、静岡県の温泉、宮古島などで、のべ8カ月撮影しました。ヘアスタイルもショートからロングになり、体づくりも頑張ったので、最初はぽっちゃりでしたが次第に腹筋バキバキになっています（笑）」

――どんなところを見てほしいですか。

「新しい私が表現されていると思います。『これ以上のグラビアはもうできない』と思えるほどで、自分のなかでは最終形です。これまで支えてくださったみなさまに感謝の気持ちが伝えられたらと思います」

――第1回ミスヤングチャンピオンのグランプリになったのは18歳のときでした。

「そうです。今年で10年になりますね。選んでいただいてとても光栄でしたけど、実はグラビアがすごく苦手でした。女性のスタイリストさんに見られるのも恥ずかしかったほど。最初の1年は泣いていました」

――撮影は楽しくなかった？

「はい。なので恵比寿マスカッツの頃はグラビアをお休みしていました。徐々に再開してもなかなか楽しめなかったのですが、2年ほど前から『グラビア、楽しいかも』と思えるようになりました」

――どんな心境の変化が？

「明確にはないんですけど、グラビアも含めて『今までの経験があったから今がある。逃げたくない』という気持ちになったのかもしれません」

――ずっと苦しい生活も続いたようですが。

「貧乏でした（笑）。マスカッツ時代は超ヤバくて、当時の事務所からのお給料は5万円、バイトで7万円。そこから家賃や光熱費を払ったら2万円しか残らなくて。

　銀行の残高が87円で、銀行の方に小銭の引き出し方を聞いたこともあります。お水が買えなくて、移動の新幹線の洗面台のお水を飲んだり、光熱費を節約するために真冬なのに水風呂に入ったこともありました。

　バイトもクビになることが多かったです。『カレーパンを揚げて』と言われたのに、ひたすらメロンパンを揚げて怒られたりして。

　だけど、マスカッツの先輩方が親切にしてくれて、イベントや番組で出されたお弁当を『ほら、いっぱい食べな』と分けてくれました。だから1年間で10キロ太りました（笑）」

――いろいろ失敗もしたそうですが。

「私、一般常識がないんです。引っ越したアパートで『鍵を紛失したら全交換するので5万円かかります』と注意されたんです。5万円ってすごく高いじゃないですか。だから1000円くらいの合鍵をいくつか作って、隣の部屋に挨拶するとき『引っ越してきました。私が鍵をなくしても大丈夫なように持っていてください』と言って驚かれました。

　ほかにも、宅配ボックスは私専用だと思っていたので、パスポートとか預金通帳を入れておいたんです。そうしたら全部、盗まれてしまいました（苦笑）」

――周囲が心配する気持ちがわかります（笑）。来年、30歳を迎えますが、どのように過ごしたいですか。

「4年前に、日本プロ麻雀協会第16期前期プロテストに合格してプロ雀士の資格を得ましたが、まずは麻雀で結果を出したいです。それから何か、新しいことに踏み出していきたい。いつもみなさまへの感謝の気持ちを忘れずに」

　どんな新しい篠原冴美が見られるのか。楽しみだ。

しのはらさえみ
1992年8月29日生まれ。京都府出身。ミスヤングチャンピオン2010初代グランプリ。2011年10月から初代・恵比寿マスカッツ（7期）として2013年4月まで活動。2018年8月「週刊SPA!」グラビアン魂2018審査員特別賞受賞

写真・岩松喜平

※「篠原冴美×福島裕二写真展」（渋谷3丁目の「ギャラリー・ルデコ」で7月18日まで）