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松本人志発言で注目「コア視聴率」を調べたら…人気番組『モーニングショー』の苦境が浮かび上がった!
エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2021.07.18 11:00 最終更新日:2021.07.18 11:00
視聴率は「世帯」から「個人」へ――。近ごろ、何度も聞くようになった「個人視聴率」という言葉、いまテレビ業界はその指標の岐路に立たされている。
6月14日、ダウンタウン・松本人志(57)が《ネットニュースっていつまで“世帯”視聴率を記事にするんやろう?その指標あんま関係ないねんけど。。。》とクギを刺したことも記憶に新しい。
「実際に松本さんの言うとおりです。いまやテレビ局では個人視聴率しか見ていません。そして、もっと言えば世代や性別ごとの視聴率に注目しているのです」(放送関係者)
世代間で区切ると、結果の見え方がまったく異なる番組というのが存在する。ひとつ例にあげるとしたら、『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日系)だ。
平日8時台の帯番組である『モーニングショー』は、2016年度〜2020年度の5年連続で、同時間帯の民放番組でトップの世帯・個人視聴率を獲得している。
2020年度の年間平均の世帯視聴率は10.7%。2021年も、ここ数週の視聴率が以下のように好調をキープしている。
■6月21日〜6月27日
世帯 10.4%
個人 5.4%
■6月28日〜7月4日
世帯 10.3%
個人 5.4%
■7月5日〜7月11日
世帯 11.0%
個人 5.8%
この数字を支えているのが、高齢視聴者たちだ。
「『モーニングショー』の場合、50歳以上の視聴者の個人視聴率が10%を超えることもざらではありません」(同前)
実際に以下が、先ほどと同時期の『モーニングショー』の「50代以上の個人視聴率」である。
■6月21日〜6月27日
男性 9.6%
女性 9.8%
■6月28日〜7月4日
男性 9.3%
女性 9.9%
■7月5日〜7月11日
男性 10.2%
女性 10.7%
「間違いなく、この層が人気を下支えしていますし、それを意識してその世代に関心が高いコロナ関連の話題を積極的に扱っています。ただ、それに比べて “コア視聴率” が低すぎるんですよね……」(同前)
放送関係者が話す “コア視聴率” とはいったい何なのか? 別のテレビ局関係者が話す。
「これこそがいま、テレビ業界で重要視されている数字で、ざっくりと言うと若年世代の視聴率なのです。基準はキー局によってさまざまですが、購買意欲がある若い世代を “コア” と呼んでいます」
冒頭の松本の発信の続きでも《コア視聴率はスポンサー的にも局的にも世帯視聴率より今や重要な指標なんです。》という言葉が出ている。
「じつは『モーニングショー』の40代以下の個人視聴率は1%台にとどまるんです。50代以上に比べて低いだけでなく、コア視聴率の視点で見ると、同時間帯の『スッキリ』(日本テレビ系)には大惨敗。『めざまし8』(フジテレビ系)にも負けてしまうという非常に厳しい数字なんです。なんたって『ラヴィット!』(TBS系)にも迫られつつありますからね」(前出・放送関係者)
しかし、世代間で視聴率の差が出るのは、テレビ局側の悩みの種だという。
「2021年に入って、『噂の!東京マガジン』(TBS系、BS放送で継続)、『アタック25』(テレビ朝日系)と高齢視聴者が多い番組が終了を迎えています。コア視聴率はスポンサー獲得の重要な指標となっているので、今後はそれが伸びない番組は打ち切られていくでしょう。
しかし、そもそも世帯視聴率の取れない番組は批判の的になりやすい。テレビを見ているのは高齢視聴者なので、簡単には切れないですよ……」(前出・テレビ局関係者)
時代を彩ってきたテレビ業界はどこへ行くのか。