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NHK朝ドラ『べっぴんさん』脚本家も「べっぴん」さんだった!

エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2017.01.09 20:00 最終更新日:2017.01.09 20:00

NHK朝ドラ『べっぴんさん』脚本家も「べっぴん」さんだった!

 

 10月の放送開始から平均視聴率はほぼ20%をキープと、好調なNHKの朝の連続テレビ小説『べっぴんさん』。戦後間もない兵庫県神戸市を舞台に、4人の女性が力を合わせて、ベビー・子供洋品店を立ち上げていく物語だ。

 

 脚本を担当しているのが渡辺千穂さん。2002年にドラマ『天体観測』(フジテレビ系)で脚本家デビュー。

 

 これまでも杏(30)主演の『名前をなくした女神』(フジテレビ系)、仲間由紀恵(37)主演の『サキ』(フジテレビ系)、沢尻エリカ(30)主演の『ファースト・クラス』(フジテレビ系)などの話題作を執筆。毎年、何本もの脚本を執筆する売れっ子として、さまざまな女性の人間模様を描いてきた。

 

 そんな渡辺さんが脚本家を目指したきっかけは、あの名作『ふぞろいの林檎たち』(TBS系)だった。

 

「それまではOLをしていたんですが、ミレニアムの2000年に、何かをやろうと思ったんです。

 

 書店に立ち寄ったときに目に止まったのが、山田太一さんの『ふぞろいの林檎たち』の脚本集。読んでみると、ト書き(人物の動作などを示す)と台詞と柱(場所と時間を指定する)の3本立てで書かれている脚本は、ドラマを観ていたこともあって、すぐに情景が浮かんできました。

 

 昔から小説を書いてみたいと思っていたのですが、自分には脚本が合っているのではと、興味を持ったのがきっかけです」

 

 じつは渡辺さんは、今年の1月に第一子を出産したばかりの新米ママ。仕事は自宅のリビングでこなすという。

 

「締切前は、自分を追い込むためにも、実家に子供を預けますが、それ以外はそばで遊ばせたり、DVDを観せながらリビングのパソコンで書いています。先日、目を話した隙に、子供がパソコンのエンターボタンを押しつづけていたのには焦りました(笑)。

 

 私は最初に大まかなストーリーを書いたほうが楽なんで、結末まで書いてしまいます。細かい部分は台本を書き起こしながらになりますが、12話だったらそれを12回に分ける感じです。書き出すとガーッと集中して書くタイプ。執筆中の5、6時間は、普通のときの30分ぐらいのイメージですね」

 

 連続ドラマは、通常1クール3カ月で、10話から12話。だが、朝ドラは26週で150話前後と、膨大な脚本を執筆することになる。民放のこれまでのドラマとは、まったく違うと話す。

 

「物語も、自分の仕事も、本当にゆっくり進んでいく感じですね。いっぱい書いているけど、まだこれぐらいなんだなって。体力は民放の連ドラの数倍必要ですが、じっくり書けるのは、やり甲斐がありますし、書き甲斐があり
ます。私はいろいろな女性の生き方を描きたいので、今回、同時に4人の女性の生き方をじっくり書けるのは、幸せなことだと思っています」

 

 主人公の坂東すみれ(芳根京子)は、女学校時代の友人の良子(百田夏菜子)と君枝(土村芳)、坂東家の女中・マツの娘・明美(谷村美月)の4人で、ベビー洋品店「キアリス」を立ち上げる。渡辺さんはこの4人にどんな思いを抱いているのだろう。

 

「すみれ、良子、君枝は育った環境が家庭的にも恵まれているけれど、戦時中に自宅を空襲で失って、そこから自分の力で幸せを摑み取っていく。

 

 その生き方が、あまりガツガツしているのではなく、彼女たちのお嬢さんらしさで成功していくのが、おもしろいなと思っています。

 

 彼女たちなりのポリシーや頑固さがあるから意志を貫ける。明美は小さいころから苦労して育っているので、本当に頑張ってほしいという気持ちを抱きながら書いています」

 

 来年の3月まで放送される『べっぴんさん』。周りの人々に諭されながらも、自分たちのポリシーを守ってきた「キアリス」がどうなっていくのか。気になる今後の展開を聞いてみた。

 

「大急百貨店とキアリスが、どうやって関わっていくかが、今後の見どころ。大急百貨店に進出するのか、しないのか。一度だけ登場した前田美波里さん演じるご婦人が、キーパーソンになります。

 

 キアリスの成長はもちろん、すみれの娘のさくらが成長してからの話、潔(すみれの姉のゆりの夫・高良健吾)たちの会社にもスポットを当てていきます。後半も違った意味で楽しめる物語になります」

 

 最後はハッピーエンドですか? の質問には「もちろん、もちろん。皆さんに元気をお届けするドラマなので」と、笑顔で答えてくれた。

(週刊FLASH 2016年12月20日号)

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