エンタメ・アイドルエンタメ・アイドル

【坂本冬美のモゴモゴモゴ】『日本の人』忌野清志郎さんと組んだユニットの思い出は宝物

エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2021.07.31 06:00 最終更新日:2021.07.31 06:00

 

【坂本冬美のモゴモゴモゴ】『日本の人』忌野清志郎さんと組んだユニットの思い出は宝物

HISのアルバム『日本の人』(細野晴臣さんのH、忌野清志郎さんのI、坂本冬美のS)

 

■一度だけ、清志郎さんのメイクをされたことが……

 

 それから4年後。ご縁をいただいて結成されたのが、細野晴臣さんのH、忌野清志郎さんのI、そして、わたし……坂本冬美のSからなる音楽ユニット、HISでした。

 

 ――2人の間に、すんなりと溶け込めた?

 

 とんでもございません。演歌は地方での仕事が多いので朝が早く、レコーディングは遅くともお昼には始まります。ところが、「冬美ちゃんがいるから早めに始めよう」と言って集まるのが、夜の8時、9時。しかも、お2人は嬉しそうに楽器をいじりながら、ボソボソと話をしているだけです。

 

 えっ? えっ? えっ? 何これ? いったい、いつになったら始まるの? 頭の中には? のマークが飛び交っていましたが、もちろんそんなこと聞けるはずもございません。

 

 お2人が、「じゃあ、そろそろ始める?」と言いだすころには、時計の針が深夜12時を回っていて。とにかく、時間がゆったりと流れていたのです。

 

 もしも。もしも。今のわたしだったら、そんな時間をも楽しめたと思います。

 

 もう一度、清志郎さんの横で歌いたい。同じ空間にいて、同じ空気を吸いながら、ボソボソと、たわいもない会話を交わしたい……そう思っても、二度とかなわぬ夢になってしまいましたが……。

 

 清志郎さんと一緒に過ごした、一瞬、一瞬がすべてのシーンが、わたしにとっては宝物です。

 

 演歌もいいけど、ロックもいいよ。ほら、こっちにおいでよ――と、わたしの手を引いてくださった清志郎さんには、ただただ感謝です。

 

 そういえば――。

 

 一度だけ、清志郎さんの事務所にお邪魔したときに、言われるがまま、清志郎さんの衣装を着せられ、清志郎さんのメイクをされたことがあって。

 

 あれは、なんだったのでしょうか? あのとき撮った写真は、いったいどこに行っちゃったんでしょう?

 

 その写真なら見たことがあるという方は、編集部までご一報くださいませ(笑)。

 

さかもとふゆみ
1967年3月30日生まれ 和歌山県出身 『祝い酒』『夜桜お七』など数多くのヒット曲を持ち、『また君に恋してる』は社会現象にもなった。最新シングル『ブッダのように私は死んだ』を含む、35周年記念ベスト『坂本冬美35th』が発売中

 

写真・中村功
構成・工藤晋

 

(週刊FLASH 2021年8月10日号)

12

今、あなたにおすすめの記事

エンタメ・アイドル一覧をもっと見る