■宴会は深夜3時を過ぎても、また呑んで……
このご縁をきっかけに、その後、あやちゃん(藤あや子)と一緒に、何度かご自宅にお招きいただき、お食事会という名の宴会で、とても楽しい時間を過ごさせていただきました。
呑んで、カラオケで歌を歌って、また呑んで。
まだ、呑むのかしら……と時計を見ると、深夜3時を回っています。そこからまた呑んで、おしゃべりをして、また呑んで……。窓の向こうがうっすらと明るくなっても、まだ呑む……。
コロナ禍で人と会うのも難しい今だからこそ、あの時間がとても懐かしく、思い出しただけで心が温かくなります。
猪俣(公章)先生もそうでしたが、さくらももこさんも人が大好きなんだと思います。大好きだから、来てくれた人を帰したくない。ず〜〜〜っと、この時間を楽しんでいたい――。
そういう方だからこそ、『ちびまる子ちゃん』という素敵な作品を描くことができたのだと思います。
ジャケットに描いていただいた絵は、悔しいことに、わたしより、あやちゃんに似ていますが(そう思いませんか?)、そんなこと、口が裂けても言えません。モゴモゴモゴ……ここだけのお話です(笑)。
花はただ咲く
心をこめてこれからも歌っていきます。
かしこ
さかもとふゆみ
1967年3月30日生まれ 和歌山県出身 『祝い酒』『夜桜お七』など数多くのヒット曲を持ち、『また君に恋してる』は社会現象にもなった。最新シングル『ブッダのように私は死んだ』を含む、35周年記念ベスト『坂本冬美35th』が発売中
写真・中村功
構成・工藤晋
(週刊FLASH 2021年9月28日・10月5日号)