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米津玄師『Lemon』で世間をざわつかせた吉開菜央、知床の映画撮影で「大地に振付された」

エンタメ・アイドル 投稿日:2021.10.23 11:00FLASH編集部

米津玄師『Lemon』で世間をざわつかせた吉開菜央、知床の映画撮影で「大地に振付された」

(C)2020 吉開菜央 photo by Naoki Ishikawa 映画『Shari』公開中

 

 米津玄師のヒット曲『Lemon』(2018年)のミュージックビデオで、全編にわたりダンスを披露した吉開菜央。同MVでは振付も担当し、その凛とした美しい外見と、情感あふれる独特のダンスで話題となった。

 

 吉開は12歳からクラシックバレエを学び、日本女子体育大学では舞踏学を専攻。大学卒業後は、東京藝術大学大学院映像研究科修了。ダンサー、振付師にとどまらず、映像作家としても活動している。

 

 

「12歳からクラシックバレエを学び、ずっとダンサー志望でした。大学でもダンスを勉強したくて、舞踏学を専攻し、同級生と作品を作っていました。そこでダンサーとして踊るだけでなく、他人に振付する喜びを知りました」

 

 そして、ゲスの極み乙女。『オンナは変わる』(2018年)、RADWIMPS『夏のせい』(2020年)など、多くの人気アーティストのMVに参加し、個性あるダンスを生み出した。そんな彼女の名前が世間に広まったのは、やはり『Lemon』だ。

 

「私がYouTubeにアップしていた、激しく踊っている映像を監督が見てくださったそうです。いかにもダンサーっぽい容姿ではなく、ある意味、踊れそうに見えない姿とのギャップもあり、ご依頼してくださったようです」

 

 撮影での踊りはすべて即興だった。

 

「『Lemon』を事前に聴かせていただき、MVの舞台設定もいただいていました。曲はいわゆるレクイエムで、亡くなった人に捧げるという要素を、抽象的に踊りで表現してほしいという希望をいただきました。ただ、私の踊るシーンに関しては『即興で』というリクエストでした」

 

 MVの中で、窓際の長椅子を中心に自在に踊る姿は強烈なインパクトを残した。

 

「あの作品の後、いろいろな方にお声がけをいただけました。ある意味ダンスっぽくない、少し薄気味悪いニュアンスもある私の動きを、『いい』といってくださる人がたくさんいたのは面白かったですね。

 

 私に振付依頼が来る場合は、規則的なリズムに合わせて踊るだけでなく、なにか画面上に変な異物を登場させたいとか、ドロッとした内臓感覚の要素が欲しいときに頼まれる気がしています」

 

■山田杏奈の唯一無二のダンスで気づいた表現

 

 RADWIMPS『夏のせい』のMVでは、女優の山田杏奈が主演。吉開は山田に振付した。

 

「山田さんはダンス経験がほとんどなかったので、即興で体をほぐしていくところから始まりました。とても体が柔らかく、感受性も豊かで、自分がそのとき、その場で感じた感覚をもとに即興的に動いてくれました。

 

 本番の撮影で、彼女が思い切り好きなように踊りきり、カットがかかった瞬間には、思わず『楽しい!』と全力の笑顔で叫ばれていました。彼女だけの、唯一無二のダンスが生まれる瞬間に立ち会えたことは、とても感動的でした」

 

 吉開は、振付家、ダンサー以外に、もう一つの顔、映画作家としても活動が注目されている。監督した初の長編映画『Shari』が公開中だ。

 

 同作は漁師、パン職人、農家、狩猟家など、北海道・知床の斜里町に暮らすさまざまな職業の人たちのインタビューによるドキュメンタリー要素とフィクションが入り混じる異色の作品。

「大学在学中から映像制作を独学で学び、こちらも表現手段として大切にしています。学生時代から舞台でおこなわれるパフォーマンス作品を振付していましたが、あるとき、自分の頭の中でカメラワークまで込みで振付できたことがあったんです。それなら舞台ではなく、映像で表現したほうがよいだろうと、映像も作るようになりました。

 今は自分が踊らなくても、雨とか雲とか、人の視線さえすべての動きが踊りに見えます。映像と音を編集すること自体、『映像に振付している』印象もあります」

 

 映画『Shari』では、インタビューの間に、吉開演じる怪物「赤いやつ」が知床の斜里町の風景の中で躍動する。

 

「劇中の『赤いやつ』は、ともとは血と肉の塊というイメージで創造しました。羊毛に本物の鹿の血を混ぜて衣装を作り、私自身がそれを着て演じました。踊った、振付したという感覚はなくて、斜里町の大自然のなかで、私自身が大地に振付されたという感じですね。

 最初は、環境問題を扱うつもりはなかったんです。それが、地元の方へインタビューすると『漁獲量が年々減少している』『流氷の量も減少してる』『今年の冬は降雪が本当に少ない』など、自然環境の変化を、さまざまな方々が語られたんです。

 

 東京にいるときは気がつかないことですが、都会での暮らしのすべてが、知床の自然の変化と無関係ではないと思いました。明確な答えはないですが、この時代にこの場所で起きていることを、そのまま見せられればと思ったんです」

 単に環境問題だけでなく、都市と地方、生産者と消費者の対比なども、暗示されている。

 

「そもそも『東京で暮らしている自分が、なぜご飯を食べられているんだ?』みたいな気持ちは常にあります。

 

 不要不急といわれる、映像、踊り、振付……。決して食べ物にならないものを提供してお金をもらっていることへの違和感も自分の中にあるんです。そういった違和感に素直に向き合って考え続けていきたいという思いも、今回の映画に込めました。

 

 今回の作品でドキュメンタリーの楽しさを知ったので、これから自分の映像の撮り方が、どういう方向に向かっていくのか楽しみですね。

 

 振付家としては、単に仕事で振付するだけでなく、踊ったことのない方に、ファーストステップを踏ませたり、踊る楽しさを伝えることができたら……。

 ダンスに関しても、生命力や躍動感を表現するものという認識が広くあると思うのですが、ゆるやかに死んでいくのを表現するのもダンスだと思っているので、そういった表現もこれから探していけたらいいですね」

 

よしがいなお
1987年生まれ 山口県出身。日本女子体育大学舞踊学専攻卒業後、東京藝術大学大学院映像研究科修了。振付家、ダンサー、映画作家として活動。2013年、坂本龍一の推薦により映像作品『みづくろい』で、YCAM開催『FILM by MUSIC 架空の映画音楽の為の映像コンペティション』優秀賞受賞。2015年、映像作品『ほったまるびより』で『文化庁メディア芸術祭エンターテイメント部門』新人賞受賞。ゲスの極み乙女。『オンナは変わる』、RADWIMPS『夏のせい』などのMVで振付を担当。米津玄師『Lemon』のMVの振付とダンスで話題となる。2021年NHK『SDGsのうた』で振付を担当

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