■「作品をメンバーに観られるのはまだ恥ずかしい」
最近は乃木坂46でもドラマ出演するメンバーも増え、より表現者としての幅が広がっている。
「ちょうど山下美月もドラマを撮っていて、会うたびに『どう体調は?』と声を掛け合っていました。ただ役作りとかそういう話はしないです。あと自分が出ている作品をメンバーに観られるのはまだ恥ずかしい(笑)。作品のなかでは私ではなくそのキャラクターの顔になっていますから。
演じているときは、すごく楽しいと感じる瞬間もあれば、苦しかったり難しかったりすることもあって……。撮影期間は本当にいろんな感情に直面しました。こんなに自分のなかのいろんな感情と向き合うことってなかなかないと思います。
女優業はまだ未熟すぎて、壁にぶつかることもすごくあるんですが、でも考えようによってはぶつかる壁があることはすごくありがたいことだと思っていて。これからもどんどん壁にぶつかって、全部突破していきたいです」
もしドラマのように “日本沈没” するとしたらどうするか尋ねると、「大切なものは持っていきたいです。とくに家族や大事な人たちとは一緒にいたいので抱えて逃げたいです。ちょっと多すぎて持てないですが(笑)」と笑顔をみせる。本作でも俳優の先輩たちと出会い、大切なものが増えた。
「小栗さんや松山(ケンイチ)さん、杏さんの優しさには本当に助けられることばかりでした。そして演技はもちろんですが、カメラが回る前の雑談しているときと本番に入るときの切り替えなど、身近で見させていただき、本当に勉強になりました。これまで経験したことのない貴重な体験ばかりでした。
そしてなによりも、愛ちゃんと出会えたのはすごく素敵なことだと思います。愛ちゃんは私だったら躊躇してしまうことさえやってのける行動力と曲げない信念があって。そういう彼女をすごく好きですし、元気をもらえます。私も彼女のように人を元気づけることができる人間になりたいです」
よだゆうき
2000年5月5日生まれ 福岡県出身 2016年、乃木坂46の3期生オーディションに合格し、デビュー。グループの活動と並行して、映画『ぐらんぶる』(2020年)ほか舞台、ドラマに出演。雑誌「MAQUIA」「bis」のモデルとしても活躍している。
写真・伊東武志
( SmartFLASH )