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推計収益1000億円超『イカゲーム』大ヒットの秘密は「詳細な心理描写」

エンタメ・アイドル 投稿日:2021.11.14 06:00FLASH編集部

推計収益1000億円超『イカゲーム』大ヒットの秘密は「詳細な心理描写」

銃を構える三角模様のマスク集団

 

 ゲームを勝ち抜けば44億円。負ければ即、死――。デスゲームをテーマとした韓国発のNetflixドラマ『イカゲーム』が世界的な大ヒットとなっている。すでに全世界で1億3000万人以上が視聴しており、その収益は推計1000億円超とされている。

「丁寧に描かれる人間ドラマが魅力です」

 

 と語るのは、映画評論家の小野寺系氏だ。

 

 

「デスゲームというジャンルの作品は数多くありますが、いかに鮮やかにゲームを突破するのか、という点が重視されがちです。でもこのドラマは、ゲームはシンプルですが、参加者の背景や心理が細かく描写されているんです。そこが、異様なデスゲームにリアリティを与えているんです」

 

『韓国 行き過ぎた資本主義』(講談社現代新書)の著者でライターの金敬哲(キムキョンチョル)氏は、ブームの背景に世界的な格差問題があると指摘する。

 

「韓国では、一般家庭の借金が問題視されています。不安定な自営業者が多く、就職率も低い。本作に登場するゲームの参加者たちもみんな、借金を抱えているなど社会的弱者ばかり。同じように格差が拡大しつつある世界各国で共感されているのでしょう」

 

 コラムニストの吉田潮氏は、ネタバレを読んでも「続きが観たい」と太鼓判を押す。

 

「黒幕がわかっていても楽しめますよ。人を見る目の大切さなど、ビジネスや実生活にも繋がる教訓を学べます」

 

“イカ” したドラマなのは間違いない! 以下に第6話までのあらすじをまとめておく。

 

《第1話》

 事業に失敗し、離婚したソン・ギフンは年老いた母と2人暮らし。借金取りから追われる日々を送っていたが、ある男から大金を得られるゲームに勧誘される。ゲーム会場に到着したギフンは、緑色のジャージに身を包む参加者たちのなかに、幼馴染みで後輩のチョ・サンウを見つける。ギフンら456人が参加するのは、負けたら即死のデスゲームだった。

 

《第2話》

 第1ゲーム「だるまさんがころんだ」で255人が死亡。ショックを受けた参加者たちはゲームをやめるか続行するかを多数決で決める。投票の結果、ゲームを中断し元の生活に戻ったギフンたちだが、外の世界の厳しい現実に直面し、再びゲーム会場へ向かう。

 

《第3話》

 ギフンらは孤島にある会場へ向かうが、ここに到着した人間がもう一人。行方不明の兄を探すためにゲームの進行係として潜入した刑事・ドシクだ。参加者187人は、第2ゲーム「型抜き」をおこなうことに。難易度の高い傘型を選んだギフンだが、機転を利かせて無事クリア。

 

《第4話》

 複数の派閥ができ始めたことで、消灯中も大きな危険にさらされる参加者たち。ギフンは後輩のサンウや認知症の老人・イルナム、脱北者のセビョクらと助け合い第3ゲーム「綱引き」に挑む。ギフンのチームは、サンウが命がけの作戦を提案する。

 

《第5話》

 綱引きに勝利したギフンたちは、ほかの派閥の襲撃に備えてバリケード作りを始める。交代で寝ずの番をしている間、イルナムに自分の過去を打ち明けるギフン。一方、管理者側の人間になりすましていたドシクは、ゲーム参加者の名簿を探し始めた。

 

《第6話》

 2名1組のペアを組むよう告げられる参加者たち。イルナムを選んだギフンは、相手のビー玉を全部奪ったほうが勝ちという「ビー玉あそび」が第4ゲームと聞き、愕然とする。ギフンは認知症の症状を見せるイルナムを騙し、涙ながらにゲームに勝利する……。

 

写真・Everett Collection/アフロ

 

( 週刊FLSASH 2021年11月23日 )

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