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【坂本冬美のモゴモゴモゴ】『百夜行』五木ひろし先輩から「『夜桜お七』に続く代表曲」と最大級のお言葉を!

エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2021.12.04 06:00 最終更新日:2021.12.04 06:00

【坂本冬美のモゴモゴモゴ】『百夜行』五木ひろし先輩から「『夜桜お七』に続く代表曲」と最大級のお言葉を!

五木ひろしの新歌舞伎座公演にも参加

 

 夜な夜な、鬼が列をなして徘徊するさまを表現した “百鬼夜行” から、一文字 “鬼” を心の奥に隠した『百夜行』(2017年発売)。いくつかあったタイトル候補のなかから「これでいこう!」と決めたのは、作曲家の弦哲也先生でした。

 

 淡々と迫ってくる女の情念。怖すぎず、重すぎず、艶がある……とても深い歌です。

 

 

 気をつけなきゃいけないのは、歌う前になんか妖しそうな歌かも……と、聴いてくださる皆さんに引かれちゃうこと。

 

 できれば、すっと歌に入っていきたいんですけど、コンサートでは、「ご自分が主人公になったつもりで聴いてください」と、ひと言お伝えするようにしています。

 

 おもしろいなぁと思うのは、このひと言で、男性と女性のその後の反応がきれいに2つに分かれることですね。

 

 男性には「愛し、愛されたころを思い出して……奥様でも違う人でもいいですから」と、なるたけ柔らかく言うのですが、やっぱり引かれちゃう。

 

 対して女性のほうは「あら、そんなことまで歌っちゃうの」と思いながらも、恋に胸を焦がしたころのことを思い出し、目をキラキラさせながら、グイッと歌の世界に入り込んでくださいます。

 

 わたし自身も含め、女性のほうが “愛” や “恋” に対して貪欲で敏感な生き物で、心の中に “鬼” を隠しているということなんでしょうね。う~~~~ん、怖い、怖い(笑)。

 

 もうひとつ。五木ひろし先輩から「冬美、これは『夜桜お七』に続く、君の代表曲になるぞ」という最大級のお言葉をいただいたのも、この『百夜行』でした。

 

 五木さんといえば、ピンと立てたバリ4のアンテナで、今どんな歌が流行っているのかを感知し、とにかくたくさんの歌を聴いていらっしゃる先輩です。

 

 その五木先輩からお褒めの言葉をいただいたのですから、もう飛び上がるほど嬉しかったのを覚えています。

 

■わたしは正面より真横のほうがいい……

 

 わたし自身、50歳で50枚めのシングル――。歌も好きですが、最高に気に入っているのが、ジャケットです。もう、誰がなんと言ったって、歴代No.1、ベスト・オブ・ジャケットです。

 

 見てください、このきれいな横顔どアップを。プロの手でビミョーに修整されているとはいえ、それでも、やっぱりきれいです。自分じゃないみたい(笑)。

 

 うん!? そういえば――。写真撮影のとき、ほぼ100%同じ段取りで進んでいきます。

 

 まずは、正面から。

 

「あっ、いいですね。きれいですね」

 

 カメラマンの方の言葉が、こそばゆいけど、でも嫌な気はしません。

 

「次は、ちょっと横を向いて。う~ん、いいなぁ」

 

 で、どんどん横になっていって、最後は真横。そこで、カメラマンの方が口を揃えて言うひと言が――。

 

「おーっ! 最高です!!」

 

 …………。

 

 ということはですよ、わたしは正面より、真横のほうがいい……ということですよね。

 

 自分で納得しちゃうのもどうかと思うし、それはそれで複雑ですが。でも、やっぱり、これは大発見です。

 

 あぁ、そうか。だから、デビュー当時……なかでも、正面を向いてブスッとした顔をしている『あばれ太鼓』のジャケットが嫌いなんだ……。

 

 よぉし、これからは真横で勝負しよう! 真横の女、坂本冬美です!!

 

さかもとふゆみ
1967年3月30日生まれ 和歌山県出身 『祝い酒』『夜桜お七』など数多くのヒット曲を持ち、『また君に恋してる』は社会現象にもなった。「情念POPS」をセレクトして制作された最新コンセプトアルバム『Love Emotion』が好評発売中!

 

写真・中村功
構成・工藤晋

 

( 週刊FLASH 2021年12月14日号 )

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