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出川哲朗と三又又三、実はサラブレッドな2人の「宮沢賢治」との縁

エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2021.12.06 11:00 最終更新日:2021.12.06 11:00

出川哲朗と三又又三、実はサラブレッドな2人の「宮沢賢治」との縁

 

 12月2日放送の『アメトーーク!』(テレビ朝日)で、読書芸人として出演していたお笑いコンビ・ゾフィーの上田航平さんが、祖父は大手書店・有隣堂の元副社長で、父親は慶応高校野球部の元監督だったと、自身がサラブレッドであることを明かしていました。

 

 ほかにもサラブレッド芸人はいらっしゃいます。有名なところだと出川哲朗さんと三又又三さん。

 

 

 出川さんの曾祖父の三鬼鑑太郎さんは『銀河鉄道の夜』(宮沢賢治)のモデルとなった「岩手軽便鉄道」(現JR東日本釜石線)の社長や衆議院議員を務めていました。鑑太郎さんと宮沢賢治が、釜石・宮古を一緒に視察旅行したという記録が『賢治研究96号』(信時哲郎「鉄道ファン・宮沢賢治 」)に残されています。さらに、鑑太郎さんの息子で出川さんの大叔父にあたる三鬼隆さんは、八幡製鉄の初代社長で経団連の前身の会長でもありました。

 

 一方、三又又三さんもサラブレッドです。父親が内科医で兄が歯科医、祖父と曾祖父も開業医で代々医師の家系です。なかでも三又さんの曾祖父・三又与次郎さんは、宮沢賢治と友人関係だったと三又さんからお聞きしました。

 

 三又「俺のひいじいちゃんの与次郎さんが、むかし、温泉を掘り当てたいと考えたんですよ。それで当時、農業高校の教師で地層に詳しかった宮沢賢治に『どこを掘ったら温泉が出る?』って相談して。それで、『もし温泉が出たら山分けしよう』って言ってたそうです」

 

 与次郎さんは、宮沢賢治に教えてもらった場所を掘ったものの、結局温泉が出る前に資金が尽きてしまいました。しかし、後に宮沢賢治が指示した場所からちゃんと温泉が出たといいます。出川さんと三又さんの曾祖父が、ともに宮沢賢治と面識があったとは驚きです。

 

 宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』のモデルとなった鉄道は、先にも書いたとおり、出川さんの曾祖父が社長だった「岩手軽便鉄道」です。さらに『銀河鉄道の夜』をモデルにしたのがSFマンガ『銀河鉄道999』(松本零士)。要は「岩手軽便鉄道」→『銀河鉄道の夜』→『銀河鉄道999』という流れになります。そこであることに気づいたのですが、『銀河鉄道999』の主人公の名前は星野鉄郎。字は違いますが、出川さんも「哲朗」です。偶然かもしれませんが、なにか不思議なつながりを感じます。

 

 さらに宮沢賢治のもう一つの代表作と言えば『風の又三郎』。実は三又さんの曾祖父の与次郎さんの息子の名前が、偶然にも三又さんの芸名と同じ「三又又三」だったそうです。そうなると『風の又三郎』というタイトルは、三又又三の「又三」と与次郎の「郎」から取ったのではないかと想像したくなります。どこか、歴史の面白さを感じないでしょうか?

 

インタビューマン山下

 

1968年、香川県生まれ。1992年、世界のナベアツ(現・桂三度)とジャリズム結成、2011年に解散。同年、オモロー山下に改名し、ピン活動するも2017年に芸人を引退しライターに転身。しかし2021年に芸人に復帰し現在は芸人とライターの二足のわらじで活動している。

 

( SmartFLASH )

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