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錦鯉、マツケンサンバ…年の瀬“おじさんブーム” に勘違い男も出現…求められるのは、かわいい「キャラおじ」
エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2021.12.29 06:00 最終更新日:2021.12.29 06:00
12月19日放送の『M-1グランプリ2021』で優勝した「錦鯉」は、長谷川雅紀が50歳、渡辺隆は43歳。歴代最年長の “おじさんコンビ” の快挙だった。
2021年、年の瀬の芸能界では「シン・おじさんブーム」が囁かれている。
「錦鯉は “おじさん” を前面に出して優勝。大晦日の『NHK紅白歌合戦』には松平健さんが特別企画で登場し、当時のままの『マツケンサンバ2』を披露します。
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細かいところでいえば、俳優の近藤芳正さんが主演しているYouTubeドラマの『おやじキャンプ飯』は以前から密かな人気でしたが、新たな『和歌山編』の第1話が12月17日に公開されると、一週間あまりで40万回以上再生されています。
確実に新たな『おじさんの波』が来ていると思うんです。とはいえ、『俺らもイケるんじゃない?』と“ただ”のおじさんたちが色めきだってる面もありますが……」(芸能関係者)
実際にブームは訪れているのだろうか。トレンド評論家の牛窪恵氏に話を聞いた。
「10数年前から『枯れ専』的なおじさんブームはあったんです。ギラギラした感じがない、ちょっと黄昏れているイメージの年長者が素敵という感じでした。
それが最近では『おじカワ』(2020年8月に日本テレビ系で放送されたドラマ『おじさんはカワイイものがお好き。』)もSNSで広まり、『おっさんずラブ』(テレビ朝日系)も非常に人気が高かった。最近のブームは『かわいいおじさん』のニュアンスが強い。女子っぽい心を持ったイメージのおじさんですね」
高度成長期やバブル時代の年長者のような “威圧感” は通用しなくなり、年長男性と若年層の距離は近づいているようだ。
さらに牛窪氏は、いま流行りの「おじさん」には共通項があると言う。
「松平健さんは本来であれば『暴れん坊将軍』のような非常に男性的なイメージの方ですが、『マツケンサンバ』のときはきらびやかな衣装を着て、はっちゃけて踊る。開き直って、ギャグにしてしまっているところが『かわいい』と支持されているのではないでしょうか。
錦鯉の長谷川さんは50歳を迎え、芸人として苦節何十年という過去を持っている。それでも漫才中などにつねに全力でギャグをやっていて、『M-1』で優勝した後には大泣きしてしまう。その姿も『かわいい』といった形で微笑ましく受け入れられています。
私が考えるいまの最先端の “おじさんトレンド” は『B面を見せること』だと思います。松平さんも、長谷川さんも開き直って “B面” の姿を見せることで、『キャラが立ったおじさん』になった。略して『キャラおじ』が、2022年も流行るのではないでしょうか」
おじさんの形容に用いられる「かわいい」にも、時代的な理由があると牛窪氏は話す。
「新型コロナの感染拡大が長く続き、いつまた脅威が訪れるかもわかりません。『かわいい』は、複数で言い合うと共感ワードとなり、行動心理的に人が不安を感じているときほど発したくなる。『かわいい』と言い合い、人同士が笑顔でつながることで一体感や安心感を得られるんですよね。
ゆえに、不安定な情勢が続きそうな昨今は、『おじさん』需要もまだまだ続くように思えます」
おじさんが社会を救うのか――。
( SmartFLASH )