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波瑠『愛しい嘘』犯人候補は4人のみ…『真犯人フラグ』よりシンプルで考察しやすい

エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2022.01.21 11:00 最終更新日:2022.01.21 11:00

波瑠『愛しい嘘』犯人候補は4人のみ…『真犯人フラグ』よりシンプルで考察しやすい

 

『真犯人フラグ』(日本テレビ系)よりは、よっぽどシンプルで観やすそうだな――というのが率直な感想だった『愛しい嘘~優しい闇~』(テレビ朝日系)。先週金曜に第1話が放送された波瑠主演のラブサスペンスだ。

 

 昨年10月から2クールで放送中の西島秀俊主演『真犯人フラグ』は、誘拐事件・殺人事件の犯人を追うサスペンスだが、謎やら伏線描写やらが多いのもさることながら、いかんせん登場人物が多すぎる。公式サイトの人物相関図には21人も紹介されており、その大半が犯人でもおかしくないような状況だ。

 

 

 登場人物、謎、伏線描写の多さは、犯人を考察するうえでの “可能性の多さ” に比例する。

 

 ありとあらゆる可能性を考察していくことが大好きなタイプであれば、『真犯人フラグ』にドハマリするのだろう。が、SNSなどを観ていると、比較的ミステリー好きや考察好きと思われる視聴者のなかにも、あまりの “可能性の多さ” に考察の匙を投げている人も多い。

 

 一方、今回紹介する『愛しい嘘~優しい闇~』の公式サイトで、人物相関図に紹介されているのは9人。しかも1話終了時点で、犯人はほぼ4人のうちの誰かに絞られている “親切設計” なのである。

 

■適度な情報量で整理しやすい “親切設計” ミステリー

 

『愛しい嘘~優しい闇~』は、現在29歳となっている中学時代の同級生6人が主要登場人物。漫画家アシスタントの主人公・今井望緒(波瑠)が地元・山梨で開かれた中学時代の同窓会で、初恋の相手で女子たちの憧れだった雨宮秀一(林遣都)をはじめ、仲のよかった稜(溝端淳平)、玲子(本仮屋ユイカ)、優美(黒川智花)、奈々江(新川優愛)と再会したことで物語が動き始める。

 

 第1話冒頭の望緒によるナレーションで、「あるとき、私たちの大切な友達が死んだ。不運が重なった悲しい事故死。だけどそれも嘘。真実は違う。彼女は殺されたのだ。そして犯人は、私たちのなかにいる」と、6人の集合写真が映し出されながら明言される。

 

 ネタバレになるが、第1話終盤の急展開で奈々江が橋の上から転落して死亡してしまう。犯人に突き落とされたのだろう。

 

 第1話ラストでも、「(前略)奈々江は命を落とした。だけどこれは悲劇の始まりにすぎず、私たちはこれからさらに恐ろしい事件に巻き込まれることになっていく。そして、その事件を操る犯人は、私たちのすぐそばにいる」と望緒のナレーションが入り、6人の写真が大きく映される。

 

 主人公の望緒は中学時代の記憶が一部なくなっているような描写があったため、実は二重人格だったという安っぽいトンデモ展開も否定できないが、望緒を除外すれば、もうすでに犯人は4人に絞り込まれているのである。

 

 もちろん、紹介した主要キャラ以外の登場人物が犯人であるという可能性もゼロではない。ただ、主人公のナレーションであそこまで堂々と明言しているのだから、もしそんなオチなら視聴者への約束破りになる。やはり主人公以外の4人のうち誰かが犯人と考えるのが妥当だろう。

 

――ここで第1話終了時点までに提示されている大まかな謎や考察材料を整理してみよう。

 

 まず『愛しい嘘~優しい闇~』というタイトルが意味深。誰かが愛する誰かのために、大きな嘘をついているということか。犯人が主人公・望緒を愛しており、そのために嘘をついているなどが可能性として高そうだ。

 

 また、物語の核心に関係しているだろうと思えるのが、中学時代に転校していった中野幸という男子の存在と火災事故。第1話後半で望緒・秀一・玲子に奈々江が起こした軽犯罪が明るみになった際、玲子は「待ってよ、見逃す気? 奈々江がしたのは犯罪よ」と糾弾していた。

 

 しかし、奈々江は「犯罪? それを言うならあんただってそうでしょ。知らんぷりしてるようだけど、私は、私たちがしたことを忘れない」と反論するのだ。奈々江のこの発言は中野と火災事故に関係した何かを示唆しているように思う。

 

 次に、望緒のファンの存在。望緒は3年前に一度、自分の漫画が雑誌掲載されたのだが、それからずっとファンレターを送ってくれる熱狂的なファンが一人いるのだ。このファンが事件や犯人とかかわりがあるのかもしれない。中野=ファンという線もありそうである。

 

 最後に気になるのは、奈々江が殺される直前のシーン。奈々江は殺害された現場付近で同行者に向かって、「言いたいこと言ったらスッキリしちゃった。ありがとうね、付き合ってくれて」と親しげに語り掛けていた。

 

 その謎の同行者が奈々江を突き落とした犯人がどうかも不明だが、望緒・秀一・玲子に軽犯罪がバレた後のシーンのため、同行者は残る主要キャラのうちの稜か優美が濃厚か。

 

 こうして列挙すると謎だらけに思えるかもしれないが、前述したように犯人はすでに秀一・稜・玲子・優美の4人にほぼ絞られているため、考察のしがいがありそうだ。

 

 登場人物の多さと情報過多で無限の考察ができてしまう『真犯人フラグ』に辟易としている人にこそ、考察しがいのある『愛しい嘘~優しい闇~』はおすすめ。

 

 奈々江の死によって物語がどう転がっていくのか、注目の第2話は今夜放送である。

 

●堺屋大地
恋愛をロジカルに分析する恋愛コラムニスト・恋愛カウンセラー。これまで『女子SPA!』『スゴ得』『IN LIFE』などで恋愛コラムを連載。現在は『文春オンライン』『週刊女性PRIME』『日刊SPA!』などに寄稿中

 

( SmartFLASH )

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