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『ドクターホワイト』浜辺美波を食いかねない、勝地涼のナルシスト演技がウザ面白い
エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2022.02.07 17:20 最終更新日:2022.02.07 17:23
二枚目キャラと三枚目キャラの中間 “2.5枚目” はもはや彼の十八番となっている。『ドクターホワイト』(フジテレビ系)にレギュラー出演する勝地涼のことだ。
裸足に白衣姿で呆然と公園を歩いており、急に倒れ込んでしまったところをジャーナリスト・狩岡将貴(柄本佑)に発見された謎の女性・白夜(浜辺)。
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記憶喪失ながら天才的な医療の知識と優れた洞察力で、運び込まれた病院で誤診を指摘し、患者の命を救う。
続く第2話では、院長の特命で設立された総合診断協議チーム(CDT)に、医師免許を持っておらず、身元も記憶も不確かな白夜が加わるというトンデモ展開。
だがそこにツッコミを入れてしまうと、ドラマが成立しなくなるのでスルーしておこう。
そんな第2話で初登場し、白夜から誤診を指摘されたものの、CDTメンバーに加わったのが勝地演じる皮膚科医・夏樹拓実である。
■イケメン風ナルシストキャラはもはや勝地の十八番
外科医経験もある優秀な医師ながら、プライドが高く悪態をつくことも多いプレイボーイ。
前髪を指でさらっと流したり、腕をビシシッとオーバーに動かしたりするクセがあり、一見嫌味でいけ好かないのだが、実は熱い一面も持ち合わせている。
先週放送の第3話では、小児科で血液検査を嫌がっている男児に対し、「注射が恐いというわけだ」と上手くあおって採血の了承を得るなど、チームに溶け込んでいく様子が描かれた。
本作は医療現場のシリアスなストーリーを本筋としながら、登場人物たちの軽妙な掛け合いなど、コミカルな演出も見どころのひとつ。そういったコメディ要素に、そのイケメン風ナルシストキャラがハマっているのだ。
そんな夏樹を演じる勝地は、この手の2.5枚目キャラはお手のもの。
筆者が初めて勝地を認識したのは、宮藤官九郎脚本の『未来講師めぐる』(2008年/テレビ朝日系)だったが、彼が知名度を上げたのは、同じく宮藤が脚本を務めた『あまちゃん』(2013年/NHK)の前髪クネ男役だろう。
前髪クネ男はウザすぎる言動で強烈なインパクトを残し、たった1話のみの登場ながら話題をかっさらった。イケメン風ナルシストキャラの究極形と言っても過言ではない。
また、最近も『ネメシス』(2021年/日本テレビ系)にて、『あぶない刑事』シリーズ(1986年~/日本テレビ)の “タカ” に憧れる刑事役を演じており、こちらもジャンルで言えばイケメン風ナルシストキャラだった。
要するに、勝地はこの系統の役の経験値が豊富で、ウザ演技の第一人者というわけだ。
これは誉め言葉として受け取ってもらいたいのだが、勝地はキリッとした二重で目力があるものの、どこか隙のある顔立ちをしているため、ウザ演技に安定感が生まれているように思う。
基本的にかっこいい顔をしているが超絶美形でもないため、ちょうどいいダサさになるのだろう。
――勝地は2000年代から活躍しておりキャリアは長いが、いまいち大ブレイクしきらないまま、現在もう35歳。これから飛躍して、プライムタイムの連続ドラマやメジャー映画で主演にバンバン起用されるのは難しいかもしれない。
しかも、近年は元AKB48の絶対的エースだった前田敦子との結婚・離婚に注目が集まりがちで、俳優業で大きな話題になることはなかった。
しかし、イケメン風ナルシストキャラという確固たる強みを持ったバイプレイヤーとして、これからも需要が途切れないのではないだろうか。
『ドクターホワイト』の平均世帯視聴率は第1話が11.4%、第2話が10.1%、第3話が10.4%(※ビデオリサーチ調べ/関東地区)と二桁視聴率をキープしており好調。主演・浜辺の魅力が大きな要因だが、浜辺を食いかねない勝地の演技も一役買っているのは間違いない。
今夜放送の第4話でも、勝地のイケメン風ナルシストキャラが、どんなウザさを披露してくれるか楽しみだ。
●堺屋大地
恋愛をロジカルに分析する恋愛コラムニスト・恋愛カウンセラー。これまで『女子SPA!』『スゴ得』『IN LIFE』などで恋愛コラムを連載。現在は『文春オンライン』『週刊女性PRIME』『日刊SPA!』などに寄稿中
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