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『ミスなか』以外は “失敗” だった!採算分岐視聴率で見えた1月ドラマの意外な結末…『科捜研の女』も崖っぷち

エンタメ・アイドル 投稿日:2022.03.11 06:00FLASH編集部

『ミスなか』以外は “失敗” だった!採算分岐視聴率で見えた1月ドラマの意外な結末…『科捜研の女』も崖っぷち

「演技も人柄もいい」と業界関係者が絶賛する伊藤沙莉(写真・朝日新聞)

 

「一見すると、豊作だと思えるかもしれませんが、じつは成功したのは1作品だけ。ほかはすべて “惨敗” です……」と肩を落としながら語るのは大手広告代理店関係者だ。

 

 計4作品が初回視聴率の2桁超えを果たし、好調なスタートを切ったかにみえた冬ドラマだったが、蓋を開けてみれば「失敗作ばかり」だという。

 

 

「ここ最近は視聴率2桁が合格ラインとされていますが、実際のドラマ制作にかかる費用は作品によってピンキリです。視聴されやすい時間帯のドラマは、そのぶん、力を入れて作るし、制作費もかかります。

 

 そこで広告代理店の各テレビ局担当者、通称 “局担” は、制作費用を回収するため、スポンサーに対して高額なCM出稿料を提示するかわりに『○%は必ずとれるドラマにしますから』とノルマとする視聴率を設定して、営業をかけていくのです」

 

 スポンサーからすれば、このノルマとされる視聴率、いわば「採算分岐視聴率」を超えるか超えないかが、ドラマが広告媒体としてペイしたかどうかの判断基準になる。

 

「たとえば、『DCU』は平均視聴率14.5%(ビデオリサーチ調べ・関東地区・以下同)と、1月ドラマではトップの成績を残しました。しかし、テーマが潜水士という特殊なもの。撮影セットなどで制作費がかかるため、採算分岐視聴率は16.5%と高く設定されていました。

 

 つまり、この数字では赤字ということです。2作連続『日曜劇場』に出演したという “肩書” を手にした中村アンさんだけが得をしたかたちです」(同前)

 

 本誌は広告代理店が算出した1月期主要ドラマの「採算分岐視聴率」を入手。3月4日時点での各ドラマの平均視聴率と比較したところ、ノルマをクリアした作品は月曜21時からの『ミステリと言う勿れ』だけだった。

 

「菅田将暉さんは、撮影が始まるずっと前から役柄どおりのアフロヘアにして気合い十分。その脇を固めるのが伊藤沙莉さんや門脇麦さんら実力派女優です。

 

 特に伊藤さんは、CM契約7社で企業によっては契約金2500万円といまや引っ張りだこの売れっ子女優。今回の功労者です」(ドラマ関係者)

 

 一方で、かなりの苦戦を強いられたのは黒木華主演の『ゴシップ』だ。

 

「制作費を抑えたことから、採算分岐視聴率も低く設定されていますが、それすら下回る結果になりました。黒木さんがボソボソとしゃべる演技に抵抗感を持つ視聴者が多かったようですね」(制作関係者)

 

 テレ朝の2大長寿ドラマも危機に瀕している。『科捜研の女』はぎりぎりの2桁だ。

 

「このシリーズは年々、視聴率が下がっています。だらだら続けて1桁に落ちるよりも、『ここらへんでスパッとやめよう』という声も局内で出ています。主演の沢口靖子さんは、撮影のために1年のほとんどを京都で過ごしていますが、その経費も負担が大きい」(広告代理店関係者)

 

『相棒』はノルマとは関係なしの終了危機を迎えている。

 

「水谷豊さんの “相棒” である反町隆史さんが今シーズンで卒業するのですが、後任選びに難航しています。反町さんがぴったりすぎて、なかなか水谷さんのお眼鏡にかなう人物がおらず……。このまま打ち切られるかもしれません」(同前)

 

 上戸彩の “チカラ” でノルマの目前まで迫ったのは『となりのチカラ』だ。

 

「松嶋菜々子さんの出演で話題になると思いましたが、演技が不評で振るわなかったです。上戸さんと松本潤さんの頑張りのおかげです」(ドラマ関係者)

 

 西島秀俊主演の『真犯人フラグ』も、0.5%足らずで惜しくもあと一歩。

 

「2019年に放映された『あなたの番です』のスタッフが再集結して作られています。展開が急で、出演キャストが多数いるのが見どころでした。

 

 特に、芳根京子さんや2017年ぶりに民放連続ドラマに出演した宮沢りえさんをはじめ、生駒里奈さん、香里奈さんらが出演し、視聴率以上に、ネット上で話題になっています。

 

 テレビ放送単体では “負け” ましたが、VОDや、DVDの発売などで、後から制作費を回収できるはず」(テレビ局関係者)

 

 採点が厳しすぎると言う勿れ。各局が力をいれる春ドラマに期待しよう。

 

( 週刊FLASH 2022年3月22日号 )

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