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林葉直子、史上初の「女性棋士」に挑戦する里見香奈女流四冠へ“奇手”アドバイス「代打も可能よ(笑)」

エンタメ・アイドル 投稿日:2022.07.06 06:00FLASH編集部

林葉直子、史上初の「女性棋士」に挑戦する里見香奈女流四冠へ“奇手”アドバイス「代打も可能よ(笑)」

 

里見香奈女流四冠(30)、棋士編入試験受験へ」

 

 6月28日。将棋界の歴史に新しいページが刻まれる発表があった。このニュースはどれほどの意味を持つのかーー。

 

「将棋のプロは『棋士』と『女流棋士』の二本立てで、棋士は男女どちらとも、女流棋士は女性だけがなれます。棋士になるには、原則的に養成機関の奨励会を勝ち抜いて昇段する必要があり、はるかに難しい。それを実現した女性は、過去に一人もいません」(将棋記者)

 

 

 かつて「天才少女」と呼ばれた、元女流名人の林葉直子(54)は、11歳で奨励会に入会した。奨励会には全国から年若い英才が集う。当時は先崎学九段(52)、羽生善治九段(51)、森内俊之九段(51)ら、いわゆる“羽生世代”が在籍し、林葉のまわりは男性ばかりだったという。

 

「居場所がないから、よく女子トイレにこもってました。例会の対局で秒読み係を務めると、女の子の声だから、みんな一斉にこちらを向いて。中学生になってからは奨励会であんまり勝てなくて、登校拒否の生徒みたいに行くのがいやになって……」(林葉)

 

 1984年に奨励会を退会した林葉は、以後は女流棋士一本の道を歩んだ。当時、女流のトップは新人王戦で男性の棋士と対戦する機会があった。

 

「屋敷くん(伸之九段)とか高橋先生(道雄九段)とか、若くて強い人とよく当たりました」(林葉)

 

 林葉も強かったが、男性の棋士はもっと強かった。女流棋士が男性の棋士に一度も勝てない時代は長く続いた。

 

「1991年、女流名人だった林葉さんは、早指しの銀河戦(当時は非公式戦)で男性を相手に歴史的な初勝利を挙げました。1993年には、林葉さんのライバルだった中井広恵さん(53・現女流六段)が、公式戦で男性に初勝利。以後、女流のレベルは大きく上がり、今では男性に勝ってもニュースにならなくなりました」(前出記者)

 

 今回、棋士編入試験への挑戦を宣言した里見香奈女流四冠は1992年生まれで、島根県出雲市出身。中飛車を得意とする豪快な棋風は「出雲のイナズマ」と呼ばれている。

 

「2004年、12歳で女流棋士としてデビューした里見さんは、16歳のときには林葉さん、中井さんに次ぐ若さで女流タイトルを獲得。以後は、女流トップとして実績を重ねました。2011年には棋士を目指して奨励会にも入会し、三段まで進みましたが2018年、プロ目前で26歳の年齢制限を迎えて退会。棋士の資格を得る四段には上がれませんでした」(同前)

 

 奨励会を抜けられなければ棋士にはなれない。それが鉄の掟だった。しかし2005年。アマチュアトップの瀬川晶司(52、現六段)が、プロの公式戦で異例の好成績を挙げ、特例としてプロへの編入試験がおこなわれた。瀬川は六番勝負でプロ棋士相手に3勝して合格。晴れて棋士となった。

 

 その後、棋士編入の道が制度化され、女流棋士、アマチュアが直近の公式戦で「10勝以上、かつ勝率6割5分以上」なら、受験可能となった。

 

「林葉さんのころに比べると、女流が参加できる一般棋戦の枠は増えました。そこで里見さんは快進撃を続け、昨年から今年にかけて男性棋士を連破しました」(同前)

 

 ついに今年の5月27日、里見は直近で10勝4敗という成績を挙げ、女性として初めて受験資格を獲得した。だが彼女は、受験するかどうかについて聞かれると「また考えたい」と、明言を避けたのだ。

 

「彼女は態度を保留した理由を明らかにしていませんでしたが、奨励会を去る際に、女流一本に絞ると宣言したことや、合格しても棋士と女流棋士の“二刀流”は日程的に厳しい点などで悩んだのだと思います」(同前)

 

 そして資格取得から1カ月後ーー。

 

「全力を尽くしますので、静かに見守っていただけると幸いです」

 

 里見はそうコメントし、一転、受験を決意した。今回の五番勝負の相手は全員四段の20代。いつの時代も奨励会を抜けたばかりの若手は強い。里見が合格する可能性を棋士たちが分析する。

 

「5割以上はあると思います。試験官の若い5人は奨励会で修業し、切磋琢磨し合った関係で、里見さんに敬意をもって戦うと思います。ですから里見さんのほうは、のびのびと指せるはず。その点では、里見さんのほうに分があるような気はします」(先崎九段)

 

「モチベーションは、やはり受験者のほうが高い。そのぶん少し、合格の可能性は高いのかなと」(瀬川六段)

 

 最後に、先輩の林葉が“奇策”とともにエールを送る。

 

「棋士になって羽生くんや藤井聡太くんと指すチャンスがあったりするのはすごいこと。対局はぜひ応援に行きたい。『このおばさん、誰?』って、相手の若い男性棋士たちは驚いて動揺するかもしれない。代打も可能よ(笑)。もしできるなら、観戦記を書かせてもらいたいです」

 

 ベストセラー作家の顔も持つ林葉。頼もしい後輩の“棋跡”を、どのように著すのだろうか。

 


( 週刊FLASH 2022年7月19日号 )

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