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三森すずこ、”とにかく明るい”夢追い物語

エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2016.02.15 15:32 最終更新日:2016.02.22 17:51

三森すずこ、”とにかく明るい”夢追い物語

 

'10年の声優デビュー以来、『探偵オペラ ミルキィホームズ』や『ラブライブ!』などの人気作品に出演し、数多くの声優ファンから支持されている三森すずこさん。ミルキィホームズでは武道館公演を達成、社会現象にもなった『ラブライブ!』の声優ユニットμ's(ミューズ)のライブBD(9月30日発売)は発売初週で約4万9千枚を売り上げ、初登場で総合部門の首位に輝くなど、所属する声優ユニットは軒並み抜群の結果を残している。そして、ソロアーティストとしても5枚めとなるシングル『Light for Knight』が発売されたということで、これまでの経歴から新曲についてまで、じっくりと語ってもらった。


「子供のころは、外ではおとなしくて、家ではやんちゃな内弁慶な子でした。家ではショーごっこみたいな遊びをふすまを使ってやってましたね。目立つことが大好きで、将来はダンサーになりたいって思ってました。幼稚園の卒園アルバムにも“ディズニーのダンサーになりたい”って書いたんです」


クラシックバレエを習っていたこともあって、幼少のころから人前に立ちたいという思いが強かった。

 

「小学生のときはバレリーナになろうと思ってましたが、中学生のときにミュージカル部に所属して活動しているうちに、ミュージカル俳優になりたいと思うようになったんです」


宝塚にも興味が湧き、彼女のなかでは宝塚の『ベルサイユのばら』ブームが巻き起こる。どうしても『ベルばら』に出たいと考えた末、宝塚音楽学校を受験し、最終試験にまで進んでいた。


「中3、高1まで受けてたんですけど、ダメでしたね。でも性格的に落ちこむことはないので、学校のミュージカル部を一生懸命頑張ってました。『ウエストサイドストーリー』でトニーっていう主人公の男のコの役を演じたんですけど、相手役のマリアが1学年下の自分の妹だったので、気まずかった思い出があります(笑)」


ミュージカル俳優の夢は諦めることなく、部活後は歌やダンスのレッスンに毎日のように通い、オーディションを受けながら機会を待っていた。

 

「高校を卒業して1週間後に、あるオーディションに受かったんです。“グランプリはニューヨークへ!”っていう公開オーディションのような舞台で、このとき、頑張ればニューヨークに行けるかもしれないって思って、もっとレッスンを頑張るようになりました」


大学に進学して英米文学を専攻。英語が好きで得意でもあり、もしミュージカル俳優になれなければ英語関係の仕事に就こうと考えていたそうだが、その必要はまったくなかった。


「大学1年生の夏に東宝のミュージカルに受かったんです。宝塚でも天海祐希さんがやった『ミー・アンド・マイガール』という、子供のころから大好きな作品だったので、テンションが上がりましたね。もう嬉しくて“死んでもいい!”って感じで舞い上がりました(笑)。翌年も『ルドルフ~ザ・ラスト・キス~』という作品のオーディションに受かったんですが、1カ月公演だと大学に通えなくて困りました」

 

夢だったミュージカル俳優を続けていくために大学に通えなくなり、ついに退学を決意するが、そんなに簡単に許されることではなかった。

 

「舞台で大学に通う時間がなくなってしまい、しょうがないから親に大学をやめてもいいか相談したんです。そのとき“主役が獲れたらやめてもいい”って言われて、その後、運よく大学2年生の冬に受けたオーディションで主役が獲れたので、再度親に相談したところ納得してくれたんです。これまでの学費を返すという条件つきでしたけど。もちろん返しましたよ」


ミュージカル俳優として成功し、順風満帆。この後、声優になる出会いがあるが、レッスンで忙しくてテレビアニメなどを観る時間がまったくなかったため、声優やアニメの知識はほとんどなかったという。
 

「主役をやった舞台を今の事務所の社長が観に来てて、“ミルキィホームズのメンバーを探してるんだけど、やりませんか?”って声をかけられたんです。“声優さんってどういう仕事なんだろう?”っていう好奇心もあって、“やってみたいです!”ってお願いしたのが声優になったきっかけです。今ではどっぷり浸かってます(笑)」

 

それからはミルキィホームズ結成に向けてのレッスンがスタート。アフレコやキャラ作りの方法などをしっかりと叩き込まれたが、最初は声優という仕事がカルチャーショックで戸惑った。

 

「最初のお仕事は、ブシロードのカードゲームしよ子というCMキャラクターでした。声優の知識のない状態でアフレコしたので、今観るととても新鮮ですね。最初は声だけだと自分の演技があまり伝わらないのに苦労して、どうしたらいいのか、悩んでました」
 

'09年にミルキィホームズ結成。最初はライブステージからのスタートだった。数カ月後には後に社会現象となる『ラブライブ!』への参加が待っていた。


「『ラブライブ!』は最初は謎でしたね。フワッとした感じでスタートして自分でもよくわからないので、お母さんに説明するのも“2次元のAKB48みたいな感じ”って言ってました(笑)。まさかこんなに大きくなるとは…自分の声優キャリアを代表する作品のひとつであることは間違いないです。最初のフワフワした感じと今とのギャップに驚いてます。人の力のすごさを実感しました。最初の2年くらいはメンバーともほとんど会ったことがなくて、仲よくなったのはこの2年ほどなんです。久保ユリカちゃんとは一緒にサウナスーツを着て深夜にウオーキングする仲ですよ」


声優やユニット活動でも忙しいなか、アーティストとしてのソロ活動も精力的におこなっている。

 

「'13年にソロデビューが決まったときはとても嬉しかったです。子供のころにショーごっこをして遊んでいた自分の夢の原点なんだと思いました。ただ、ミュージカルにしても、アニメにしても、役を通して自分を出していたので、何も演じない自分をどう見せればいいんだろうという不安もありました」

 

そして、ソロで5曲めとなるシングル『Light for Knight』を発売。10月からスタートのアニメ『ランス・アンド・マスクス』の
OP主題歌となっている。

 

「『ランス・アンド・マスクス』には私もアリス・クリーヴランド役で出演しています。現代の日本に騎士がいるという世界観の作品で、アリスは主人公の葉太郎くんに仕えている従騎士の役なんです。美少女なんだけどドジっコという女のコですね。でも、アリスがいるとその場が賑やかになるんです。OP主題歌の『Light for Knight』は主人公の葉太郎くんの目線で歌った内容で、騎士が大切な人を守るために自分が光になってその人の行く道を照らしていくという意味がこめられた歌になってます。今までのシングルは女のコ目線の曲が多かったんですけど、今回は初めての男のコ目線という新たな挑戦をした曲になっています。“あの日の君の涙~戦う意味を僕に教えてくれた”という騎士道を感じさせるフレーズがあるんですけど、こういうふうに捉えてくれる男性がいたらとてもステキだなぁと思いました。とても疾走感のある曲に仕上がってます」


新曲はこれまでにない男のコ目線の凜々しくてカッコいい“イケメンな曲”ということである。自分を前面に出していくという、声優とは違った活動を求められるソロアーティストとしての夢もあるようだ。
 

「誰にも真似できない人になる。オンリーワンになりたいと思ってます」


これまでの実績、努力や実力を考えれば、この夢もいずれ実現されるだろう。そんな気持ちにさせる不思議な魅力が彼女には溢れている。

 

今日のカバンCHECK!

10_2_三森すずこ
お茶はミント・ルイボスティー。ダンス練習用に6月にやったライブのスタッフTシャツ。汗拭きシートとセットです。ポーチの中には園田海未ちゃんの鏡、ハワイ土産の除菌ジェル、叶恭子さんプロデュースの練り香水、紙石鹸、など。『ランス・アンド・マスクス』の台本と海未ちゃんのペン。バッグは夏にセールで買ったお買い得品です。

 


 

Profile
みもりすずこ 6月28日生まれ 東京都出身 AB型 趣味は料理、観劇、歌、プロレス観戦。特技はダンス(JAZZ、TAP、BALLET)。'10年に声優としてデビュー。声優ユニットのミルキィホームズ、μ's(『ラブライブ!』)のメンバー。代表作はアニメ『探偵オペラ ミルキィホームズ』のシャーロック・シェリンフォード、『ラブライブ!』の園田海未など

 

写真・桑島智輝
スタイリスト・鎌田里美
ヘアメイク・tamago(エムズアップ)
衣装協力・Fint、エクセントリーク
取材/文・石内雅也

 

(FLASHスペシャル グラビアBEST 2015年11月25日号)

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