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小栗旬が “よこちんマスク”、小池栄子は胸に英題…「鎌倉殿の13人」死ぬどんどん展開の裏でみた絆の現場奮闘

エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2022.09.08 06:00 最終更新日:2022.10.17 16:34

小栗旬が “よこちんマスク”、小池栄子は胸に英題…「鎌倉殿の13人」死ぬどんどん展開の裏でみた絆の現場奮闘

「よこちんお疲れ様」と記したマスクをつける小栗旬

 

“坂東武者”にはそぐわない不織布マスクがコロナ禍のドラマ撮影の苦労を思わせる。そこには「よこちんお疲れ様」と大きな文字が――。

 

 マスクの持ち主はNHK大河ドラマ鎌倉殿の13人』(以下、『鎌倉殿』)で、主役の北条義時を演じる小栗旬(39)だ。

 

「よこちん」とは、ドラマのテーマ「十三人の合議制」に名を連ねた有力武士の一人、和田義盛役の俳優・横田栄司(50)のニックネーム。本誌が目撃した9月某日の撮影をもって、横田はすべての出番を終えた。それを労う“座長”からのメッセージというわけだ。

 

 

「舞台を中心に活躍する横田さんと、じつは20年以上の仲の小栗さん。『鎌倉殿』でも初期から登場し、長らく撮影をともにしていた横田さんが去ることに感慨深いものがあったのでしょう」(現場スタッフ)

 

『鎌倉殿』は三谷幸喜氏(61)が脚本を務めることから、放送開始当初は、コミカルな作風かと思われていた。しかし、源頼朝(大泉洋)が権力を握るにつれて、“非情な人斬り”が横行するシリアスな展開に…。

 

「毎回のように主要登場人物が姿を消していく様子から、放送直後のSNS上は朝ドラをもじった『死ぬどんどん』という言葉で溢れています。一方で、事件の背景にある因縁や伏線回収をしっかりと描く、三谷さんの脚本は見事のひと言。最近は“神回”と呼ばれる放送回が続き、視聴率以上に世間からの反応が大きいんです」(放送関係者)

 

 8度めの大河出演で、小栗は初の主演を務める。’20年1月に制作発表されたが、その直後、コロナ禍が襲った。

 

「以前は仲間とご飯や飲みに行くのが好きだった小栗さんですが、コロナ禍に直面した『鎌倉殿』では、会食は難しい。さらにここ数年、大河出演者の不祥事が続いたことや、芸能界の“暴露問題”がクローズアップされたことで、派手な遊びは控えていると聞きます。そこで座長として工夫したのが、出演者や現場スタッフとのコミュニケーションで、“マスクメッセージ”もそのひとつです。スタッフも含めて全員の名前を覚えるなど、奮闘しています」(NHK関係者)

 

 その様子は“私服姿”からも垣間見えた。この日の朝、宿泊先から出てきた小栗は、白いTシャツに短パンという出で立ち。Tシャツの左袖には「13人」という文字が少し見えるが、これは背中に劇中の「名ゼリフ」がプリントされた『鎌倉殿』のスタッフTシャツだ。

 

 私服で“絆”を感じさせたのはもう一人。北条政子を演じる小池栄子(41)だ。

 

 朝の現場入りで羽織っていた黒い上着は、胸に『鎌倉殿の13人』の英題が刻まれたスタッフジャージ。撮影が終わると、小栗とお揃いのスタッフTシャツ姿になった。

 

 義時の姉であり、夫・頼朝の死後は、“尼将軍”として鎌倉幕府を動かす実力者になっていく政子。過去には『草燃える』(’79年)の岩下志麻(81)などが、大河ドラマで演じてきたが、小池の演技について、時代劇研究家でコラムニストのペリー荻野氏はこう話す。

 

「今回、小池さんの政子から感じるのは、岩下さんが演じてきたような“強いイメージ”ではなく、感情で何か物事を動かしてしまいそうな“人間味”です。’05年に放送された『大奥~華の乱~』(フジテレビ系)で、小池さんは『お伝の方』という役柄で強烈な印象を残していました。嫉妬に狂う悪女的な役だったのですが、しっかりその人の“悲しい面”も演じ分けていたんです。もともと、そういった演技力は持っていて、そこから15年以上コツコツと積み重ねてきた経験が花開いたんだと思います」

 

 デビュー直後は、グラビアアイドルとして芸能界を席巻していた小池。当時、撮影したカメラマンは「一度撮影したあとに別の現場で『ご無沙汰ですね』と言われたときは驚きました。一回で顔を覚えるタレントはあまりいないですから…」と、昔からの“しっかり者”の印象を振り返る。

 

 芸能評論家の宝泉薫氏は、小池が芸能生活で見せてきた“芯の強さ”に「政子に通ずる度胸を感じます」と話す。

 

「所属事務所の分裂騒動では、自分を“稼ぎ頭”と認識して、積極的にグラビア以外にも活動の幅を広げていました。夫の借金問題が明らかになったときも『自分がしっかりしなくては』という思いを持っていたと聞いています。身に降りかかる“危機”をすべて転機に変えてきたんです」

 

 源氏亡きあと、自ら奔走する政子はまさに適役。“北条姉弟”の引っ張りで、話題の大河ドラマはクライマックスまで駆け抜ける。

 

 写真・吉田 豊

( 週刊FLASH 2022年9月20日号 )

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