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『鬼滅』『呪術』『ワンピース』…“ジャンプ漫画”の映画だけが軽々100億円突破のメガヒットを連発するワケ

エンタメ・アイドル 投稿日:2022.10.05 14:35FLASH編集部

『鬼滅』『呪術』『ワンピース』…“ジャンプ漫画”の映画だけが軽々100億円突破のメガヒットを連発するワケ

 

 興行収入が100億円を軽々と超える映画が続々と登場し、“ジャンプ映画しか勝たん”状態が続いている。

 

 現在『ONE PIECE』の最新劇場版『ONE PIECE FILM RED』が、破竹の勢いで興行収入を伸ばしているのはご存知のとおり。2022年8月6日に公開された本作は、興行収入162.5億円(2022年10月2日現在、興行通信社調べ、以下同)を記録しており、200億円を突破するかどうかに注目が集まっている。

 

 

 また、2021年12月24日から公開された『劇場版 呪術廻戦 0』は、興行収入138.0億円を記録。

 

 そして、2020年の10月16日に公開し、国内の興行収入記録を一気に塗り替えた『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』も、記憶に新しいところだろう。

 

 それまでは2001年に公開し、316.8億円を記録した宮崎駿監督作品『千と千尋の神隠し』が、長らく日本の興行収入トップの座に君臨し続けていた。前人未踏の300億円台に到達していた『千と千尋の神隠し』を追い抜く作品なんて、金輪際生まれないんじゃないかとも思われていたが、『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』が軽やかに抜き去り、さらなる前人未到の400億円台に踏み込んだのには、本当に驚いたものだった。

 

『ONE PIECE FILM RED』『劇場版 呪術廻戦 0』『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』の3作品は、いずれも「週刊少年ジャンプ」(集英社)連載の漫画を原作とした映画なのである。

 

 そこで今回は、今でも毎週月曜に「週刊少年ジャンプ」を購入しているジャンプ愛読歴35年のコラムニスト・堺屋大地が、なぜジャンプ漫画の映画化がメガヒットを飛ばしているのか、考察していきたい。

 

■興行収入100億円突破作に占めるジャンプ作品の多さ

 

 日本の実写映画で興行収入100億円を突破しているのは『南極物語』(110.0億円/1983年)、『踊る大捜査線 THE MOVIE』(101.0億円/1998年)、『踊る大捜査線 THE MOVIE2』(173.5億円/2003年)の3作品のみ。つまり、『踊る大捜査線 THE MOVIE2』以降のここ20年ほどは、日本映画で100億円を突破したのはアニメ作品だけだったわけである。

 

 100億円突破のアニメ映画といえば、宮崎駿監督作品のジブリ映画が筆頭に挙げられ、近年でいえば新海誠監督作品の『君の名は。』(250.3億円/2016年)、『天気の子』(141.9億円/2019年)が思い浮かぶだろう。2021年3月8日に公開され、シリーズのグランドフィナーレを飾った『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』も102.8億円を記録している。

 

 しかし、逆にいえば近年の日本映画で100億円を突破したのは、限られた本数のみ。そんななかで、ジャンプ漫画の映画化作品は2020年、2021年、2022年と、3年連続で100億円を突破していることになる。これがいかに驚異的な事実か、おわかりだろう。

 

 あくまで一例だが、少年誌でいえば「週刊少年マガジン」(講談社)、「週刊少年サンデー」(小学館)、「週刊少年チャンピオン」(秋田書店)などがあるし、青年誌なら「週刊ヤングマガジン」(講談社)、「週刊ビッグコミックスピリッツ」(小学館)などもある。

 

 けれど、どの雑誌も数多くの連載作がメディアミックスされ、映画化されている作品も少なくないが、大台突破はなかなか困難な様子。「週刊少年サンデー」連載の『名探偵コナン』の劇場版は、これまでに3作品を90億円台に乗せているが100億円の壁は険しいようだ。

 

■『鬼滅の刃』が前人未到の400億円を突破できたワケ

 

 では、なぜジャンプ映画ばかりがメガヒットを飛ばしているのか。

 

 やはり起点となったのは、前人未到の400億円突破で、興行収入ランキング1位に君臨する『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』だろう。

 

『鬼滅の刃』という作品自体がどれだけおもしろいかを語るとキリがないので、本稿では割愛するが、どんなに大傑作であっても400億円という異常なまでの記録に到達するのは、作品の力だけでなくタイミングの運なども絡んでいたはず。

 

 2020年を総括すると、コロナ禍が始まった年であり、外出自粛ストレスが溜まりに溜まった一年だったと思う。だが『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』が公開された2020年10月は、「Go Toトラベル」キャンペーンがおこなわれていたことからもわかるように、新型コロナウイルスの感染者数が減少していた時期。今振り返れば、コロナ禍で鬱積していた不満に対するリベンジ消費が、初めて許されたころだったのである。

 

 そこでタイミングよく公開されたのが、テレビアニメシリーズで社会現象を起こし、満を持して映画化された『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』だったわけだ。映画館は万全な空調設備が整っているし、上映中は基本的に誰もしゃべらないので、久しぶりに外出してエンタメ体験をしたいと考えていた層にドンピシャで刺さっただろうことは、想像に難くない。

 

 こうして興行収入でスタートダッシュに成功した『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』は、コロナ禍で久しぶりに明るいニュースということで、各メディアにこぞって取り上げられ、“お祭り映画”として祀り上げられていく。ここまでくると、報道を見て客が映画館に足を運び、記録が伸びてメディアがまた取り上げ、それを見てまた客が入り……という好循環が生まれる。そして、ついには400億円まで届いたのだ。

 

■“ネクスト鬼滅”と持ち上げられていた『呪術廻戦』

 

『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』に続いて100億円の大台を突破したのは『劇場版 呪術廻戦 0』。ここでも『呪術廻戦』という作品自体がどれだけおもしろいかは割愛させていただき、劇場版が公開されるまでの背景を分析していきたい。

 

『呪術廻戦』のテレビアニメシリーズが放送開始した前後のころ、メディアでよくこのように紹介されていた。

 

“ネクスト鬼滅”。

 

 筆者は正直、この言葉に違和感があった。なぜなら『鬼滅の刃』と『呪術廻戦』はまったく違う作品にもかかわらず、そう呼称されると、まるで『呪術廻戦』が『鬼滅の刃』に似ている作品だと思われてしまう懸念があったからである。

 

 しいて言うなら、両作とも“ダークな世界観を下敷きにした「週刊少年ジャンプ」連載のバトル漫画”という共通点はあるが、それ以外の共通点はほとんどない。だが、モンスター級のヒット作となった『鬼滅の刃』にあやかりたい各メディアは、多少強引にでも見出しに「鬼滅」と入れたかったのだろう。

 

 その報じ方に賛否はあれど、結果的に“ネクスト鬼滅”と持ち上げられた『呪術廻戦』には大きな注目が集まり、『鬼滅の刃』ブームがひと段落して次のエンタメを欲していた層の食指が『呪術廻戦』に向かって動いたわけだ。もちろんいくら注目されても、その作品に魅力がなければ大ヒットはしないので、『呪術廻戦』がそれだけのポテンシャルを秘めていたということは言わずもがな。

 

 そうしてテレビアニメシリーズで人気に火が点き、『劇場版 呪術廻戦 0』が2021年12月に公開。またしてもメディアがこぞって取り上げたことで、高い熱量を持った従来のファンだけでなく、“お祭り映画”を楽しみたいライトファンも巻き込むことに成功し、興行収入138.0億円という結果に繋がったように思われる。

 

■真打登場の『ONE PIECE』が、いちばん“お祭り映画”だった

 

『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』『劇場版 呪術廻戦 0』のバトンを受けて、真打登場とばかりに公開されたのが『ONE PIECE FILM RED』だった。

 

 2016年に連載が始まった『鬼滅の刃』(2020年に連載終了)、2018年に連載が始まった『呪術廻戦』に対して、『ONE PIECE』の連載開始は1997年。比較的新しい作品である『鬼滅の刃』、『呪術廻戦』から見れば大先輩で、四半世紀も前から「週刊少年ジャンプ」の看板作品として先頭を走ってきた作品だ。コミックスの累計発行部数は5億部以上という、とんでもない記録も持っている。

 

 とはいえ『ONE PIECE』の映画なら、興行収入100億円も軽々突破できると思うのは早計。『ONE PIECE』には十数作品の映画があるのだが、これまでの『ONE PIECE』映画の歴代最高興行収入は、2012年公開の『ONE PIECE FILM Z』が記録していた68.7億円だったのだ。

 

 そんななか『ONE PIECE FILM RED』は興行収入162.5億円。ここからさらに記録を伸ばすだろうが、現時点でも『ONE PIECE FILM Z』に、余裕でダブルスコア以上の成績を残している。

 

『ONE PIECE FILM RED』が従来の『ONE PIECE』映画を凌駕した理由は多々あるが、大きなポイントを挙げるとすれば、次の2つに絞られるのではないだろうか。

 

 まずは、物語初期からの超重要人物にして超人気キャラでもある“赤髪のシャンクス”にフィーチャーされた作品であること。そして、この映画のメインヒロインでシャンクスの娘として登場する歌姫・ウタの歌唱パートを『うっせぇわ』を代表曲に持つAdoが務めたこと。

 

 特に後者は“お祭り映画”としての要素を劇的に高めたと思う。劇中では何曲もウタ(Ado)が歌う曲が流れ、そのたびに盛り上がるため、何度でも劇場で観たいというコアなリピーターを多く獲得したのだろう。

 

『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』『劇場版 呪術廻戦 0』が繋いできたバトンを、最高の“お祭り映画”に昇華させて受け取ったのが『ONE PIECE FILM RED』だったというわけだ。

 

ーー余談だが、「週刊少年ジャンプ」連載作品で100億円突破のバトンを受け取るとしたら、今月(10月11日)からテレビアニメシリーズが始まる『チェンソーマン』が最有力だろう。もちろん『鬼滅の刃』や『呪術廻戦』とはまったく違うおもしろさがある作品だが、ダークな世界観のバトル漫画という大きなくくりでいえば両作に通底しているからだ。

 

 もしかしたら、2023年末あたりに『チェンソーマン』が映画化され、またしても興行収入100億円を突破するかもしれない。“ジャンプ映画しか勝たん”状態はどこまで続くのか注目だ。

 

●堺屋大地
恋愛をロジカルに分析する恋愛コラムニスト・恋愛カウンセラー。これまで「女子SPA!」「スゴ得」「IN LIFE」などで恋愛コラムを連載。現在は「文春オンライン」「週刊女性PRIME」「日刊SPA!」などに寄稿中

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