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『すずめの戸締まり』新海誠監督・本気の「震災描写」に賛否「トラウマの扉をあえて開いた」「人に容易に勧められない」

エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2022.11.13 17:43 最終更新日:2022.11.13 17:49

『すずめの戸締まり』新海誠監督・本気の「震災描写」に賛否「トラウマの扉をあえて開いた」「人に容易に勧められない」

10月25日におこなわれた『すずめの戸締まり』の完成報告会見。この会見でも新海監督は「観客の多くが10代で、共通体験としての震災は薄くなっています」と、描写の必要性を語っていた(写真・共同通信)

 

 11月11日に劇場公開が始まった、映画『すずめの戸締まり』。『君の名は。』(2016年公開)『天気の子』(2019年公開)に続く、新海誠監督(49)の新作映画とあって、注目を集めている。

 

 公開初日には、新宿、渋谷、池袋といった東京都心の映画館で、1日20回以上も上映されるなど“劇場独占”状態も話題になった。

 

「上映回数も多く、100億円以上の興行収入が期待されています。

 

 

 じつは、今回の『すずめの戸締まり』ですが、企画段階からはっきりと意識して、東日本大震災をテーマに描いた物語になっています。上映前には制作サイドから“注意喚起”もおこなわれていました」(エンタメライター)

 

 映画公式Twitterでは、10月22日に《「すずめの戸締まり」ご鑑賞予定の皆様へ》と題されたメッセージ画像が投稿されており、そのなかではこう記述がある。

 

《本作には、地震描写および、緊急地震速報を受信した際の警報音が流れるシーンがございます。警報音は実際のものとは異なりますが、ご鑑賞にあたりましては、予めご了承いただきます様、お願い申し上げます》

 

「ただ、上映回数が多く、その情報を知らなかった観客も多かったのか、Twitterなどでは観賞後の観客とみられるアカントから感想とともに、あらためて注意が呼びかけられているんです」(前出・エンタメライター)

 

 リツイートされているのは、以下のような声だ。

 

《これから見に行く皆さんに注意喚起です。途中に、公式がツイートしていていた以外の「東日本大震災」、「震災被害」の描写がありました。トラウマをお持ちの方、また、実際に被害の合われた方、寄り添える方との上映をオススメします》

 

《普通にオンオン泣きながら見ましたけど、震災というか3.11にガッツリ絡んだ話なので(公式から注意喚起が出てる地震のアラームも一度や二度じゃなく何度も出てくる)地震にトラウマや不安を感じる人は映画館で見ずに一時停止できたり逃げられる配信や金ロー待ってもいいかもしれないね》

 

《洒落にならないから言うんですけど、作中の東日本大震災の描写がマジできついです。当時テレビのニュースを見て気分が落ち込んだ人はやめておいた方がいい。それでも見たいなら、相応の覚悟で、気を強く持って行ってください。気をつけて》

 

 新海監督は『君の名は。』でも、彗星落下による“被災”の描写を描いており、『天気の子』では、やまない雨で水没した街を描いていた。

 

 そうした経緯を知る人々は、今回の新海監督の「震災描写」に本気の覚悟を感じたようだ。

 

《人に容易に勧められる映画でもないです。作品は震災とかなり絡められてます。この作品を世に出すのに、相当な覚悟を感じました。ただ、それでも伝えたかった事がそこにはあったと思います》

 

《震災に丁寧に向き合った作品。向き合うのが辛い人もいると感じた。けれどそこにあった日常に思いを寄せ、これからもこの日本で生きていくことへの覚悟すら覚えさせられた》

 

《私はこの作品をもう一度見たいと思えません。というより、見れない。あまりにも重い。強烈なメッセージ性と映像表現にただ殴りつけられる。震災という日本人が誰しも持つトラウマの扉をあえて開いた。新海誠監督の新境地、凄かった…》

 

 東日本大震災だけでなく、日本はこれまで多くの震災が起きてきた。

 

 描写への配慮は問われるかもしれないが、歳月とともに薄れてしまう記憶があるなかで、過去の悲劇と向き合う作品は必要なはずだ――。

( SmartFLASH )

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