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『ものまねグランプリ』卒業・コロッケが明かした「コンプラ強化で…野口五郎さんネタも放送禁止に」

エンタメ・アイドル 投稿日:2022.11.15 06:00FLASH編集部

『ものまねグランプリ』卒業・コロッケが明かした「コンプラ強化で…野口五郎さんネタも放送禁止に」

最後の出演となった『ものまねグランプリ』でも爆笑をさらった岩崎宏美のものまねを披露

 

 ものまね界の超レジェンドコロッケ(62)が、10月25日の放送回で『ものまねグランプリ』(日本テレビ系)から卒業した。

 

 同番組はコロッケにとって、前身番組を含めれば30年近く出演してきた“主戦場”。ネット上には、多くの惜しむ声とともに、事実上の“引退”であると受け止める声も――。

 

 そこで、本誌はコロッケに直撃した。このままテレビから消えるのか?

 

 

「べつにテレビに出なくなるわけじゃないです(笑)。僕が番組を卒業すると枠がひとつ空くから、後輩が誰か出られますしね」

 

 1980年のデビューから、ものまね芸人のトップランナーとして走り続けたコロッケ。自らが辿ってきた42年の歴史のなかで、ものまねの潮流は激変しているという。

 

「僕は顔まねからスタートし、歌や動きを取り入れていきました。『ものまね四天王』は、クリカン(栗田貫一)は声を似せていく方向に、ビジーフォーは洋モノで、うまいけど似てんだか似てないんだかわからないのがおもしろいっていう方向に行ってましたよね。

 

 そのなかで、僕と(清水)アキラさんはふざけまくる(笑)。個性がそれぞれあって、盛り上がりましたね」

 

 コロッケの感覚としては、1990年代後半くらいから、歌ものまねが増えてきたという。

 

「そして2000年代に入ってからは、僕みたいにふざけたものまねは激減し、どれだけ完コピするかが重要視されている気がします。そんな時代なんでしょうが、ぶち壊そうとする若手が、今いないですね。

 

 自分が心地よくなりたい人が多いんだろうな、と思います。同じものまね芸人でも僕とは違うな……」

 

 コロッケは「僕はぶち壊しすぎて荒野になってる(笑)」と笑うが、今の若手ものまね芸人に物足りなさを感じているのも事実だという。

 

「ドリフ全員をものまねするレッツゴーよしまさくんや、松ちゃん(松本人志)のものまねのJPくんは、方向性はとてもおもしろいと思います。

 

 ただ、本人が言いそうなことだけじゃなく、言わなそうなネタも作れば、あっという間にトップになるでしょうね。視聴者から『ま、似てるよね』、本人から『やってくれてありがとう』で終わっちゃうともったいないですよね」

 

 コロッケは、ものまねに必ず“本人がツッコむ材料”を入れているという。

 

「僕の芸は基本、失礼なんですよね。五木(ひろし)さんがロボットになる必要はないわけだし、森進一さんが途中からティラノサウルスになる必要もないんですよ(笑)。

 

 昔だと『この人の歌を誰々が歌ったら』っていうのがおもしろかったのに、德永英明さんがその逆をやっちゃったんです。德永さん本人が、カバーソングを歌いまくるという。じゃあ、僕は德永さんが歌わない歌を探すんです。

 

『鳩ぽっぽ』でも『崖の上のポニョ』でもいい。なんでも歌う人だけど、歌わない歌を探せば、ヒントがあるんです。

 

 後輩と焼き肉を食べたときも、『カルビ♪』みたいに、メニューを“德永ボイス”で頼んでみたら……とか延々やりましたよ。“壊れかけの德永さん”って(笑)」

 

●「まねする人がいる」そんなわけないじゃないですか(笑)

 

「怒られるから(笑)」と、ものまねの対象にはなるべく会わないようにしているコロッケだが、本人からツッコまれたことも多々あるという。

 

「特に(野口)五郎さんは、ツッコミの天才なんです。小指を鼻に突っ込むものまねをしようと、少しその仕草をしたら『ちょっと待て! なんだその小指』って。

 

 でもこのネタはいま、コンプライアンス上、テレビではNGなんですよ。理由は『まねする人がいるかもしれないから』。そんなわけないじゃないですか(笑)」

 

 今後もテレビへの出演を続けるが、YouTubeや海外での活動にも意欲的だ。舞台のスケジュールも、先の先まで埋まっているという。

 

「『ものまねグランプリ』からの卒業は、僕の芸は舞台やライブでしか見られない、という付加価値をつけたいという気持ちもあります。テレビでやっても一瞬ですし、カットされたりもしますからね。惜しまれての卒業は、いいタイミングだと思ってます」

 

 そして、そんなコロッケが、これから力を入れたいと語るのが、後進の育成だ。

 

「来年春くらいには、エンターテインメントアカデミーを作ろうと思っているんです。ダンスや喜劇、お芝居、殺陣、ものまね…あらゆるエンタメを学ぶ学校です。校長は僕。講師ももちろんやります」

 

 なぜ学校? と聞くと、明快な答えが返ってきた。

 

「今の若手は基本をやらないんです。歌まねひとつとっても、ちゃんと踊れて初めておもしろくなるんです。韓流スターでも、北島(三郎)さんでも同じ。コントのなかで殺陣をやるときでも、殺陣や着流し姿での動きができるから、芝居が成立するんです。

 

 志村(けん)さんとは生前、年に1~2回お会いさせていただく仲でしたが、そのたびに“笑いの間”とか芝居の話になってましたね」

 

“コロッケ2世”を育てたい。そんな夢へと向かって、「これまで以上に忙しくなりそうだ」と笑うコロッケだった。

 

写真・福田ヨシツグ

( 週刊FLASH 2022年11月29日・12月6日合併号 )

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