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『アトムの童』オダギリジョーが仲間に!? 本作で初めての「予想外の展開」にワクワク
エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2022.11.27 11:00 最終更新日:2022.11.27 11:18
いまいち評価が高まらない山﨑賢人主演の日曜劇場『アトムの童(こ)』(TBS系)。
先週放送の第6話は、新章スタートだったものの、想定内の展開に終始していて落胆させられた。だが、今夜放送の第7話はかなり意表を突いた展開になるようで、『アトムの童』でこんなにワクワクしたのは初めてかもしれない。
先々週放送の第5話までは、若き天才ゲームクリエイター安積那由他(山﨑)や仲間たちが革新的なゲームを制作し、廃業危機だった老舗おもちゃ会社「アトム玩具」を再建していくストーリー。
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しかし、那由他たちが傑作ゲーム「アトムワールド」を生み出すと、これまでも数々の妨害工作をしてきた本作の巨悪、大手IT企業「SAGAS」社長の興津晃彦(オダギリジョー)の謀略によって、「アトム玩具」は買収されてしまうのだった。
第6話は、それから1年の月日が経ち、実質的に解散状態となっていた「アトム玩具」メンバーたちが再び立ち上がるまでの姿が描かれた。
■ラストにお約束の「魔の手」がなかったが…
日曜劇場最大のヒット作『半沢直樹』シリーズは、物語全体を第1部、第2部に分けてストーリーをがらりと変える手法が採用されていたが、『アトムの童』もそれに倣ったのだろう。
この手法は、中だるみしがちな中盤回に第1部のクライマックスと第2部の新展開を持ってこれるので、きちんと練られた脚本の作品であれば、視聴者の興味を惹きつけられて有効だとは思う。
だが、『アトムの童』は新章スタートの第6話も、空白の1年間でキャラが激変した人物も劇的な経験をした人物もおらず、主人公たちの目的も大枠は変わっていないので、視聴している肌感覚としてはそこまで大きな変化を感じられなかった。
また、賛否両論あった “毎話のラストに興津の魔の手が忍び寄る” という展開が第6話にはなく、新会社「アトムの童」を設立した那由他たちの希望に満ちた門出で締めくくられていた。
それまでは、那由他たちの友情と努力で大きく一歩前進したかと思えば、その回のラストで興津の新たな妨害工作が発動というのがお決まりのパターン。
ゲームのデータが消失したり、配信サイトへの販売が阻まれたり、とうとう会社自体を買収されたりと、ラストで主人公たちの危機的状況を描いて、視聴者に次回への興味を沸かせる手法が多用されていた。
毎回、最後にハラハラさせられ、スッキリと気持ちよく観終われないという批判もあったが、第6話のように順風満帆なまま幕を閉じると、興津のいやらしい笑みが見れず、物足りなさも感じてしまった気がする。
■「昨日の敵は今日の友」は『半沢直樹』でもあったが…
とはいえ、その物足りなさは、第7話の予告映像を観て、急転直下の物語の布石だったのだと納得した。予告映像には、なんと諸悪の根源だった興津が那由他たちの前に現れ、困窮した表情で「助けてほしい」と懇願するシーンが描かれていたのである。
第7話の舞台はさらに数年後になるようだが、「SAGAS」の株が大財閥に大量取得され、ゲーム事業部門の売却を迫られるなど、興津が大ピンチに陥るストーリーになる模様。興津が那由他たち「アトムの童」に協力を求める展開のようだ。
那由他と興津がタッグを組むようなフラグに、まさかと意表を突かれた。
「昨日の敵は今日の友」的な展開は少年漫画ではよく使われる手法だし、『半沢直樹』シリーズでも主人公を苦しめていた仇敵と協力し合う展開はあった。
しかし、敵が仲間になるのは、主人公たちがその敵をきちんと撃破してからというのがセオリー。那由他たちは興津に苦しめられっぱなしで、まだ負かしてもいないのに興津が窮地に陥るというのは、かなり予想外だった。
興津がこのまま仲間になって、さらなる巨悪=ラスボスが登場するのか、それともいったん手を組むものの裏切ってけっきょくは興津がラスボスになるのか、先が読めない。
これまで勧善懲悪もののストーリーで予定調和だらけだった本作において、“先が読めないワクワク感” を味わったのは初めてかもしれない。
――『アトムの童』の第1話から第6話までの世帯平均視聴率(※ビデオリサーチ調べ/関東地区)は8.9%、10.6%、9.1%、10.4%、9.3%、9.3%となっており、このままのペースでは全話平均が一桁でフィニッシュしてしまう。
だが、7話以降で視聴者をいい意味で裏切り続ける神回を連発すれば、視聴率が爆上がりしていく可能性もまだ残されている。本作で初めて先が読めない第7話は、今夜放送だ。
●堺屋大地
恋愛をロジカルに分析する恋愛コラムニスト・恋愛カウンセラー。これまで『女子SPA!』『スゴ得』『IN LIFE』などで恋愛コラムを連載。現在は『文春オンライン』『週刊女性PRIME』『日刊SPA!』などに寄稿中
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