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“アニソンの帝王”水木一郎さん 死去9日前の「満身創痍ライブ」症状急変で「ゼーット!」叫べず
エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2022.12.13 19:30 最終更新日:2022.12.13 19:30
「幼少のころから聴き馴染んだ声…残念です」
「まさかこんなに早く逝かれるとは…」
ファンからは驚きと悲しみの声が寄せられている。
「マジンガーZ」「バビル2世」「侍ジャイアンツ」など、持ち歌は1200曲超という“アニメソングの帝王”こと歌手の水木一郎さんが12月6日、肺がんのため死去した。7月に肺がんで闘病していることを公表していた。74歳だった。
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12月12日付の、所属事務所の公式サイトには、「昨年4月末に肺がんが発覚し、入退院を繰り返しながら放射線治療や薬物療法を行い、1年7か月あまり闘病生活を続けておりました」「『生涯現役』を目標に、治療とリハビリに励み、活動を続けてきました。思うようなパフォーマンスができなくなってもその強い意志は変わらず、最後のステージとなった11月27日のライブでも満面の笑みを浮かべておりました」と綴られている。
「思うようなパフォーマンスができなくなっても」と触れているが、まさにその通りだった。
「水木さんは今年8月14日、都内でおこなわれたアニソンライブ『スーパーアニソン魂2022~THE LEGEND~』に出演。このライブでは、顔がかなりむくんでいるように見えたものの、ステージ上で『マジンガーZ』を熱唱。曲の最後では、観客を『カモ~ン!』とあおった上で『ゼーット!』と締めたほど、元気だったんです」(音楽ライター)
しかし、その3カ月後、症状が悪化。車いすに乗るようになる。満身創痍の状態で11月27日のライブを迎えた。
本誌も8月、水木さんの姿を目撃している。別の取材で都内某所を訪れていたところ、坂道を登ってくる水木さんの姿があった。
右手で杖をつき、左手は隣を歩くマネージャーにしっかりと握られながら、少しずつ歩を進めていた水木さん。車道と歩道の間にあるわずかな段差さえも確認しながら、ゆっくりと超えていく様子がうかがえた。闘病のさなか、懸命に散歩に出かけていたのだろう。
「11月のライブでは、ステージ上で共演者にジョークを飛ばすものの、トークでは口があまり動かせず、歌唱は厳しい状態でした。共演者と一緒にライブの最後に、『愛してる~ゼーット!』と絶叫しようとしましたが、弱々しく、口を動かすのが精いっぱい。3カ月で症状が急変したようです」(前出・音楽ライター)
事務所の発表によると「脳転移、リンパ節転移、髄膜播種を伴う厳しい病状ではありました」という。病と闘いながら、歌うのが困難でも、最後の最後までステージに立とうとした水木さん。「アニキ」と慕われた男の熱い情熱が次世代に引き継がれて、さらにアニソンが世界に羽ばたいていくことを切に願いたい。
( SmartFLASH )