『サザエさん』タラちゃん役声優が急死　残されたオリジナル家族は「サザエただ一人」に寄せられる心配

 

　長寿テレビアニメとして知られる『サザエさん』（フジテレビ系）で、サザエのひとり息子、フグ田タラオ（タラちゃん）役を演じてきた貴家堂子（さすが・たかこ）さんが2月5日に亡くなったことが、明らかになった。享年87。

 

　報道によれば、貴家さんは亡くなる3日前の『サザエさん』の収録にも、いつもと変わらぬ状態で参加していた。そこで収録された、2月26日放送分の回が、最後の出演となった。死因は公表されていないが、けがや事故ではないという。

 

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　貴家さんは1969年の番組スタート以来、53年間にわたってタラちゃんの声を担当。独特の「○○ですぅ～」というタラちゃんの口癖は、貴家さんの発案によるものだという。

 

「貴家さんはほかにも、『天才バカボン』のハジメちゃん、『ハクション大魔王』のアクビちゃん（いずれも初代）など、小さな男の子やかわいい少女の演技に定評がありました。『サザエさん』への長期にわたる出演への功績から、2011年の東京アニメアワードでは、功労賞を当時のほかの声優陣3人とともに受賞しています」（放送ライター）

 

　突然の貴家さんの訃報に、ネットは悲しみの声であふれている。

 

《子供の頃から聴き馴染んだ、キャラクターの声を担当されていた方の訃報は堪えます。　当然会ったことも喋ったことも無いけど、物心がついた時からずっと記憶に残っているから、身近に感じています。》

 

《貴家堂子さんは最初からタラちゃんを演じていただけでなく、勇退されることも無く現役だったこともあって、ショックも一際大きいです。》

 

《ハクション大魔王のアクビちゃんも貴家さんよ。悲しいなぁ、、普段からもサザエさんを流してる我が家はショックが大きい。みんな大好きだよね。》

 

　貴家さんが亡くなったことにより、磯野家、フグ田家のメンバーで放送開始当初から変わらぬ出演を続けているのは、主人公でもあるフグ田サザエを演じる加藤みどり（83）のみとなった。

 

「加藤さんは、2019年に『もっとも長くテレビアニメシリーズにおいて同じ役を演じ続ける声優』として、貴家さんとともにギネス世界記録に認定されています。50年以上にわたって共演してきた、本当の家族のような存在を失い、そのショックはいかばかりかと思います」（前出・放送ライター）

 

　ネットでも、加藤を心配する声が寄せられている。

 

《加藤みどりさん、初期の頃から50年以上家族同然だった人が亡くなって本当に辛いと思います。》

 

《今回の出来事で、放送開始当時からただ一人のオリジナルメンバーになってしまった加藤さん本人は今後のことをどう思っていらっしゃるのか、今回の件が落ち着いたら知りたいところですね》

 

　訃報に接し、加藤は以下のようにコメントを発表している。

 

《『サザエさん』の初回放送から50年以上、ずっと一緒に家族として歩んできた貴家ちゃん。“貴家ちゃんがいるうちは私も頑張らなきゃ”と思っていたので貴家ちゃんがいなくなって本当に寂しく、悲しい気持ちです》

 

　日本の家族の象徴ともいうべき『サザエさん』一家。加藤には悲しみを乗り越え、いつもの明るく元気なキャラを見せてほしいものだ。

( SmartFLASH )