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高知東生 ヤクザの父、自死した母…重松清氏も絶賛した自伝的初小説にこめた思い「やっと成人式を迎えられた気持ち」(画像4/7)公開日:2023.02.18 更新日:2023.02.17

「竜二、夕子が玉水新地で客とりよったがを知っちょったか」(『土竜』「シクラメン」より) * * * 第二編に登場する色街・玉水新地。母がこの場所で働く夕子に、小学校のクラスの誰もが恋心を抱くが、「パンパンの娘」だといじめの対象にしてしまう。高校生の竜二は、売春婦となった夕子と旅館で再会する。 「ここに来たのは、約40年ぶりですね。当時は “夕子” に会いたくて通いましたが、事に及んだのは最初だけで、あとは添い寝したり、話をするだけでした。ただ、当時は若かったし、人の目も気になった。まずは自転車で旅館の前を素通りして、飛び込むように入っていました(笑)」
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俺は地元の蒲鉾屋に就職すると、給料は全て夕子につぎ込んだ。(中略) 「竜二、無理したらいかんで。身体壊したら元も子もないき」 夕子はそんな俺を心配そうに覗き込んだ。(「シクラメン」より) * * * 帰省した際には必ず挨拶に訪れる、市内の「松岡かまぼこ店」。高知が初めて出演したCMは、同店が地元放送局で流していたものだった。大好物の「大天(だいてん)」をほお張り「変わらないなあ。うまい!」と、思わず笑みがこぼれる。
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「こらっ、続きやるかや」(中略)竜二も苦笑して掴んだ手を緩めた。 「傷口がふさがったらにゃあ」 「お前も、本当は病院から出れて喜んじゅうろうが」 二人はその場で爆笑した。(「喧嘩草」より) * * * 地元では喧嘩と女に明け暮れた。19歳のときヤクザの女に手を出して、4、5人から鉄パイプでお礼参りを受けた。肩の骨と鎖骨が折れて入院したが、病院内でも喧嘩し、狙いどおり強制退院にこぎつけた。今では旧友と笑って話せる思い出話だ。
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上京後、22歳でAVプロダクションを開業。成功して大金を掴んだ、芸能界デビュー前夜
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一匹狼だった竜二のまわりにも仲間がどんどん増えていったが、知り合いになった奴らにどれだけ持ち上げられようと、自分の魅力に気づいていないようだった。(「喧嘩草」より) * * * いいときも悪いときも、変わらず支えてくれる「高知東生を応援する会」の面々。リーダー格の先輩が語る。 「丈二(高知の本名)は、いい意味で “人たらし” で、ほっとけないんです。でも、仲間は丈二のために何かやってあげようという意識はなくて、自然と行動しているというか。僕は年上なんで『兄貴』と呼んでもらっていますが、僕も弟のような感覚でつき合ってきました。丈二と僕らは、家族なんです」
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事件以後、顔がさすことを避け、高知に戻っていなかったが、ひきこもる俺を心配してくれる旧友の気持ちが嬉しかった。 〈お袋の墓参りにも行ってやるか〉 事件から二年ぶりに郷里に戻ることにした。(「リラ」より) * * * 祖母と母が眠る墓には、母が好きだったフルーツ、とんがりコーン、煙草を供えた。いつも同行してくれる仲間たちと。
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2月4日、地元書店でおこなわれたサイン会は70人以上が訪れ、著書は100冊以上が売れた。売り切れで購入できず予約する人が続出
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