1988年、『スケバン刑事』(フジテレビ系)シリーズの後番組『花のあすか組!』で、主役に抜擢された小高恵美。“裏番長”に立ち向かう中学生役で、初回に自ら髪を切り、決意を表わすシーンがあった。
「もちろん、本番1回きりのシーンでした。カットがかかると、監督が『なんで涙こぼさへんかったんや』って。聞いてないよ~。ちゃんとまっすぐ切れるか、自分の耳を切らないか、そればっかり気になっていました(笑)」
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『スケバン刑事』第1作の主演・斉藤由貴は、小高の事務所の先輩だった。
「私の叔母(清水まゆみ)が、斉藤さんのお母さん役で出ていたんです。叔母がもらってきてくれた斉藤さんのサインを、大事に大事にしていました」
小高に女優業をすすめたのは、叔父の小高雄二と叔母の清水。日活スターの夫婦だ。
「叔父は、石原裕次郎さんの話ばかり。私にまで『裕次郎さんみたいになれる』なんて励ますんです。でも、私の初恋の人は堺正章さん。小学1年のときに見た『西遊記』が大好きで、『あすか組!』でもあのアクションは意識しましたね」
10月には、28年ぶりに出演する主演映画『HOSHI 35』が公開される。クラウドファンディングで目標金額の5倍の寄付が集まり、いまから期待が高まっている。
おだかめぐみ
1972年生まれ 神奈川県出身 平成『ゴジラ』シリーズ6作でヒロイン・三枝未希を演じ、国内外に熱狂的なファンを持つ。映画『HOSHI 35』は2023年10月、池袋HUMAXシネマズほかで上映予定。公式Twitterは@ugax5
取材&文/鈴木隆祐