【1980年代ドラマの人気女優たち】『はぐれ刑事純情派』長女役の松岡由美は銀座にバーを開店「藤田まことさんがカウンターの隅で飲んでくれている気が」

「いつも藤田さんと一緒で、飲んだり食べたりした思い出が数え切れないほどあります」

『はぐれ刑事純情派』（テレビ朝日系）で、藤田まことが演じる安浦吉之助刑事の長女・エリ役でつとに知られる松岡由美。1988年の放送開始から終了までの21年間、松岡も同作に出演を続けた。

「藤田さんは、私と次女のユカ役を演じた小川範子ちゃんに、若い子の言い回しを必ず聞いてくるんです。そして監督と相談し、台本がすっかり変わってしまうことがよくありました。長く続けていると、阿吽の呼吸で、テストをしなくても自然に動きが見えましたね」

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　人情家の安浦と、亡き妻の連れ子である娘たちとの朝夕の食事のシーンは、ドラマの肝だった。

「撮影がない期間、藤田さんは『必殺仕事人』の舞台に呼んでくださいました。いつも藤田さんと一緒で、飲んだり食べたりした思い出が数え切れないほどあります」

　ドラマでは毎回、安浦が立ち寄るバーがあり、眞野あずさ扮するママ・片桐由美の酌で聞こし召す場面も見どころだった。その店名を頂戴し、松岡は2022年4月、東京・銀座に「BAR さくら」を開いた。

「眞野さんには及びもつきませんが、いまも“お父さん”がカウンターの隅で飲んでくれている気がします」

まつおかゆみ
1968年生まれ　東京都出身　1986年のドラマ『セーラー服通り』『ジャンプアップ！青春』でデビュー。2時間ドラマや舞台で活躍

( 週刊FLASH 2023年3月28日・4月4日合併号 )