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波瑠『わたしのお嫁くん』ラブコメの王道を突っ走り、朝ドラヒロイン対決にも完勝
エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2023.05.03 11:00 最終更新日:2023.05.03 11:00
よくも悪くもTBS系の「火曜ドラマ」枠っぽいラブコメとなっている、波瑠主演『わたしのお嫁くん』(フジテレビ系)。先週水曜に第3話まで放送されている。
気配り上手で清潔感があり、営業スキルも高い主人公・穂香(波瑠)は、仕事は完璧にこなすものの、実は家事が不得意で部屋がおそろしいほど散らかっているズボラ女子。そんな彼女に憧れ、片想いする会社の後輩・知博(高杉真宙)は家事力最強男子。
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ひょんなことがきっかけで、穂香が知博を “お嫁くん” として迎えることになり、同棲生活を送るという社会派ラブコメディだ。
今のところ大ヒット作になるような飛び抜けたおもしろさは感じないものの、丁寧かつ徹底的にラブコメの王道路線の作りになっているので、この手の恋愛ものが好きな人なら安定して楽しめるレベルに仕上がっている。
■制作陣は間違いなくTBSを意識しているはず
ここでTBS系の火曜22時のドラマ枠「火曜ドラマ」について簡単に説明しておこう。
「火曜ドラマ」とは、社会現象化するほどの大ヒットとなった『逃げるは恥だが役に立つ』(2016年)を筆頭に、『恋はつづくよどこまでも』(2020年)、『私の家政夫ナギサさん』(2020年)といったラブコメドラマのヒット作を量産している枠。今期も橋本環奈主演の『王様に捧ぐ薬指』を放送しているが、近年は特にコテコテのラブコメ路線を猛プッシュしている。
要するにそういった王道ラブコメは「火曜ドラマ」のお家芸のようになっているのだが、フジテレビで放送している『わたしのお嫁くん』が、まるで「火曜ドラマ」のフォーマットを丸々借りて来たような作りになっているのだ。
当たり前だが「火曜ドラマ」がラブコメの特許や著作権を持っているわけでもないし、フジテレビだってこれまでたくさんのラブコメを作っているので、べつになんの問題もない。
しかし、近年は特に「火曜ドラマ」がこの手の王道ラブコメを作っているイメージが強いため、フジテレビと『わたしのお嫁くん』制作チームが、「火曜ドラマ」をまったく意識してないと言えばウソになるだろう。
■主人公の両親キャストが『逃げ恥』と完全一致
実際、恋人同士ではない2人が同棲生活をスタートし、惹かれ合っていくのは、『逃げ恥』や『婚姻届に判を捺しただけですが』(2021年)など、「火曜ドラマ」ではもう何度かこすられている設定だ。
しかも、『逃げ恥』の主人公(新垣結衣)の両親役を演じたのは宇梶剛士と富田靖子だったのだが、なんと『わたしのお嫁くん』も主人公の両親役は宇梶と富田。これは局をまたいだオマージュなのだろうか。
『逃げ恥』との違いは、『逃げ恥』は同棲する両者ともに最初は恋心を抱いていなかったのだが、『わたしのお嫁くん』は、男側がもともと片想いしている点で、ここで差別化してもらいたいところだ。
『わたしのお嫁くん』は第3話まで観たかぎり、『逃げ恥』のような神作にはならないだろうが、ラブコメファンが好きな展開や演出をセオリーどおりに詰め込んでいるので、一定以上の満足感は得られると思う。
■同時間帯に放送中の芳根京子主演作に完勝ペース
本作はNHKの朝ドラヒロイン経験のある波瑠が主演だが、日本テレビ系で同じ水曜22時から『それってパクリじゃないですか?』が放送されており、こちらも朝ドラヒロイン経験のある芳根京子が主演のため、ガチンコ直接対決としても注目を集めていた。
結論から言うと、朝ドラヒロイン対決は波瑠の完勝ペース。
まず世帯平均視聴率(ビデオリサーチ調べ/関東地区)で見ると、『わたしのお嫁くん』は、第1話から第3話まで6.1%、6.4%、6.8%と右肩上がりで推移。一方の『それってパクリじゃないですか?』は、第1話から第3話まで6.0%、4.5%、4.3%と右肩下がりで推移。初回こそ僅差だったが、回を重ねるごとに明確に開きが出てきている。
また、人気の指標になる見逃し配信・TVerのお気に入り登録者数(5月1日現在)も、『わたしのお嫁くん』が81.5万人なのに対し、『それってパクリじゃないですか?』は43.8万人と、ダブルスコアになりそうなほどの大差がついている。
――今夜放送の第4話では、穂香が徐々に知博を男として見ていくエピソードが描かれるようだ。物語のターニングポイントになりそうな第4話も、ラブコメファン垂涎のお約束シーンがてんこ盛りに違いない。
恋愛をロジカルに分析する恋愛コラムニスト・恋愛カウンセラー。これまで『女子SPA!』『スゴ得』『IN LIFE』などで恋愛コラムを連載。現在は『文春オンライン』『現代ビジネス』『集英社オンライン』『日刊SPA!』などに寄稿中
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