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江川卓氏が語った「甲子園での対掛布戦」の思い出 5万人のアンチの罵声が「ピタッとやむんです」
エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2023.05.07 15:49 最終更新日:2023.05.07 15:53
名うての落語家や、漫才師たちがネタを披露する『桂文枝の演芸図鑑』(NHK)。番組後半には、各界で活躍する人たちが司会者と対談をするコーナーがあり、5月7日の放送では野球解説者の江川卓氏が登場し、司会の桂文枝に現役時代のエピソードを語った。
甲子園球場に登板した際は、故・小林繁さんとの電撃トレード「空白の1日」があったことから、スタンドの罵声はすさまじかったという。しかし「ミスター阪神」掛布雅之氏との対決のときは、様子が一変した。
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「(同学年の)掛布と相対するときは、5万人がウワァッて言っているところが、ピタッとやむんです。シーンとなるんです、投げる瞬間。これがたまらないです。一瞬の静寂、シーンとなるところの緊張感が、やめられないです。投げるほうも緊張するし、打つほうも打たなきゃ、となりますから」
そして掛布氏には「よく打たれるんです、ホームランを」と振り返った。
「そのときも、打った掛布のほうがレベル、技術が上なので、打たれながらも『うまく打ったな』と思うんです。それは、巨人のベンチでは言えませんよ。『うまく打たれました』とか言わないですけど、自分のなかでは『あれを打つか』っていう満足感があるんです。このレベル(の球を)打っちゃうのっていう。マウンドで感心するんです。いちおう、ポーズは(意気消沈して)ウワッてやりますけど、感心しているんです。がっかりした顔をしないとマズイので」
と、当時の胸の内を明かした。
さらに、せっかちな性格ゆえに「けん制がダメなんです」と語った。けん制すると、ボールが返ってくるまで時間があるので、キャッチャーのけん制のサインを断っていたという。また、ライバルだった西本聖投手については
「彼はシュートピッチャー。シュートっていうボールを投げまして、バッターが詰まって内野ゴロを打たせる。彼はいちばんすごいのは、ひとつのゴロでアウトがふたつ以上取れるんです。内野ゴロでゲッツーっていうのがありますんで。僕は三振を取るピッチャーなんで1個しかとれないんです」
と評価した。
文枝が「三振を取ったときは気持ちいいでしょうね?」と聞くと、江川氏は「バッターが残念がっているので、こっち(バッター側を)向いては笑えないんです。センターを向いてニコっとするんです、自分で」と苦笑していた。
この対談にネットでは、昭和のプロ野球に夢中になった世代からは、懐かしむ声が集まった。
《江川は球史における屈指の名投手であることは間違いない!》
《時効みたいな話も聞けて面白いですよね!》
《江川さんと西本さんの関係性好きでしたけどね、なんか長嶋さんと野村さんのようで…》
プロ野球がいま以上にアツい時代があったのだ。
( SmartFLASH )