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和田正人 年齢で引退のない俳優に憧れ…「夢中で仕事をさせてもらっています」
エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2023.07.02 11:00 最終更新日:2023.07.02 11:00
■朝ドラ出演からは “新たな人生”
すぐにミュージカルの仕事も決まり、俳優の道を少しずつ歩み始めることに。
「当時、(ミュージカルの)演出助手さんからは、『22歳のわりには理解力がありすぎる』って思われていたらしいです。本当は25歳だったんですけど(笑)。ちょっとみんなよりも年上だったこともあり、心に余裕があったんです。当時チームとしても活動していたのですが、みんなで頑張ろう! と素直に思えて。1年目から “まわり” が見えていました」
陸上の経験、オーディションに挑み続けた経験が和田を強くしていた。
「陸上で壁を乗り越えて、大きな舞台で活躍して。それが終わってからの “第二の人生” だからかもしれません。職業こそ違うけれど精神的なことは一緒だなとどこかで感じていました。どんな壁が出てきても、これを乗り越えたら大丈夫というか、見えているというか……。絶対にうまくいくと心のどこかで思っていました。どんなことがあっても根底は動じませんでした」
大きな節目だったと感じたのは、NHK連続テレビ小説『ごちそうさん』(2013年)の出演だ。
「デビューして9年目だったのですが、この作品で顔を覚えてくれる方も増えて。今までとは違ったお仕事をもらえるようになったりと生活が変わった気がします。
僕の陸上人生は実業団まででしたが、これって俳優でいったら朝ドラや大河ドラマ出演くらいのレベルかな? とどこかで思っていたところがあったので、やっと第一の人生と同じステージまで来たという感慨深い気持ちにもなりました。
ただここからは経験のないステージに突入するという、今まで感じたことがない気持ちにもなりました」
俳優として時代劇や人間ドラマなど、幅広いジャンルの作品に出演するようになった。
「いろんな役をやらせていただいて、すごく夢中で仕事をさせてもらっています。
そういう意味では走っていたときと変わらないかも。ひたすら前を向いて走っているという感じです。朝ドラまでの仕事に関しては、こうしてなんとなく語れるんですが、ここ10年くらいの仕事はまだ自分の中に落とし込めていない気がします。
まぁ、来年が芸能生活20年目なので、そのときがくれば、また変わるのかもしれないので楽しみです」
6月30日には和田の主演映画『オレンジ・ランプ』が公開される。若年性認知症になった父親を演じ、新たな一面を見せている。
「認知症がテーマである作品ですが、その根底には家族と仲間の絆が描かれていて、心がほっこりとして温かな気持ちになると思います。僕も観た後、妻と子供をギュッと抱きしめました(笑)。
やっと父親役をまかされるようになってきたのは嬉しいです。僕はスタートが遅かったのと、童顔なのでどうしても若い年齢の役が多くて。でも、もう40半ば。これから、今までとはまた違った役をやらせていただけると思うと楽しみしかないです。
まだまだ新しいことに挑戦できるのは役者ならでは。これからも変わらず走り続けて、いろんなことを経験していきたいです」
陸上から役者の道に転身して約20年。どんな道も笑顔で走る彼の姿を応援したい。
わだまさと
1979年8月25日生まれ 高知県出身 日本大学在学中には第76回・第78回箱根駅伝に出場し、復路9区を走破。2005年に『ミュージカル テニスの王子様』で俳優デビュー。2007年に『死化粧師 エンバーマー 間宮心十郎』(テレビ東京)で、ドラマ初主演を果たす。連続テレビ小説『ごちそうさん』(2013年)、大河ドラマ『おんな城主直虎』(2017年、ともにNHK)など話題作に多数出演。9月からは舞台『橋からの眺め』に出演予定
【沖縄料理 みやらび】
住所/東京都調布市西つつじヶ丘2-1-31 ライオンズマンションつつじヶ丘1F
営業時間/17:00~26:00(L.O.25:00)日曜日のみ~25:00(L.O.24:00)
定休日/不定休
写真・伊東武志
スタイリスト・小林洋治郎
ヘアメイク・小林純子