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【フット後藤に学ぶ「禁酒のススメ」】医師が語る「3つのメリット」と「上手な休肝日の作り方」
エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2023.10.26 11:00 最終更新日:2023.10.26 11:00
禁酒を始めて半年、お笑いコンビ「フットボールアワー」の後藤輝基の体に “変化” が起こっているという。10月11日、YouTubeチャンネル「ざっくりYouTube」に投稿された動画で明かしていた。
禁酒前、「家に帰った瞬間、手にビールの缶を取ってしまう」ほど無類のビール好きだったことを過去に明かしている後藤。肝臓の数値が悪かったことを理由に、約半年の間、禁酒に努めているが、反対に “甘いもの” が食べたくなったという。
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実は、「家に帰った瞬間にビールを取る」ような行動は、アルコール使用障害のサインの可能性があり、「禁酒はベストタイミングだった」と語るのは、函館稜北病院総合診療科の舛森悠医師だ。
「アルコール使用障害の診断ツールとして『CAGEスコア』があります。
これは、自身の飲酒に関する4つの質問から構成されており、 “Cut down”(減らそうと思ったことがあるか)、“Annoyed”(人から指摘されたことにイライラしたことがあるか)、“Guilty”(罪悪感を感じたことがあるか)、“Eye-opener”(目を覚ますために飲んだことがあるか)を評価します。
これらのうち2つ以上当てはまった場合にはアルコール使用障害の可能性があるのです」(以下、すべて舛森医師)
アルコールへの依存は、身体的な健康だけでなく、精神的な健康にも大きな影響を与えるが、多くの場合、当人にその自覚はない。たいていは社会生活で問題を起こしたり、家族や友人が異変に気づくことでアルコールへの依存が発覚する。
気がつけばアルコールに手が伸びているという人は、日常の飲酒習慣について見直しすることが必要ということだ。
「自身の飲酒習慣に問題があるのではないかと感じた場合、専門家に相談するのも一つの方法です。アルコール依存症は治療が可能な病気です。早期発見、早期治療が回復への鍵となります」
依存症とまでいかずとも、日頃から多量飲酒の習慣がある人は、禁酒や減酒をおこなうことで多くのメリットがある。
(1)睡眠の質が向上
「アルコールをやめると、睡眠の質が大きく向上します。良質な睡眠は心身の健康に不可欠であり、作業効率の向上にも寄与します。目覚めがスッキリとし、一日をエネルギッシュに過ごすことができるようになります」
(2)肝臓への負担軽減
「アルコールの過度な摂取は、肝臓に大きな負担をかけます。肝臓の障害が進行すると元に戻らなくなる肝硬変になるリスクがあります。肝硬変が進行すると、肝臓がんのリスクが高まり、最悪の場合、命を落とす可能性もあります。アルコールを控えることは、このようなリスクを未然に防ぐ手段となります」
(3)経済的メリット
「アルコールにかかる費用が浮きます。その浮いたお金で美味しいご飯を食べるなど、自分自身への投資に使うことができます。別の投資をするなどで、生活の質が向上する可能性もあります。 そのほかにも、酔った席での失態などによって社会的信用を失う心配もなくなりますね」
しかしながら、適量のアルコールはストレスの軽減になるなど健康面でのメリットもある。禁酒は難しいという人に、舛森医師がアルコールとの上手な付き合い方を伝授してくれた。
「アルコールの摂取は、多くの人々にとって日常的な楽しみの一つでもありますので、お酒を完全にやめられないと感じる方もいるでしょう。
そんな方々に向けて、『休肝日』を設けることをおすすめします。昨今注目されているのが、『ハームリダクション』という考え方です。
『ハームリダクション』とは、アルコールなどの使用によるリスクや害を最小限に抑えるアプローチのことを指します。完全にお酒をやめるのが難しい場合でも、この方法を用いることで健康へのダメージを軽減できます。
たとえば、お酒をストックすることをやめてみましょう。家に大量のお酒をストックしておくと、つい飲み過ぎてしまいがちです。飲みたいぶんだけ購入するということです」
休肝日にはジムに行く、映画に行くなど他のイベントをつくる工夫で週1日から挑戦するなら、ハードルは高くないだろう。 禁酒に挑戦する後藤の姿が、同年代にとって健康を見直すきっかけになるかもしれない。
取材・文/吉澤恵理
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