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『マイ・セカンド・アオハル』広瀬アリスが美女に見えないすごさ…「人のカネで飲む酒が好き」吹っ切れたヒロインが最高

エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2023.10.31 11:00 最終更新日:2023.10.31 11:00

『マイ・セカンド・アオハル』広瀬アリスが美女に見えないすごさ…「人のカネで飲む酒が好き」吹っ切れたヒロインが最高

 

 超絶美女の広瀬アリスが、ぜんぜん美女に見えないところが本当にすごい。このヒロインを演じられるのは、今の芸能界で彼女しかいない。

 

 広瀬アリス主演でなにわ男子道枝駿佑が相手役を務めるラブコメ作『マイ・セカンド・アオハル』(TBS系)。先週火曜に第2話まで放送されている。

 

 運のなさと間の悪さの連続で人生のどん底にいた30歳のOL・佐弥子(広瀬)が、夢だった建築の仕事をするために、高校時代に受けられなかった大学受験に挑戦し、建築学科の大学生になるというストーリー。

 

 

 入学当初はアラサーということで浮いており、“ぼっち状態” だった佐弥子だが、たまたま知り合った18歳の1年生との交流がきっかけで、建築学科の学生が集まるシェアハウスに住めることになり、キャンパスライフを謳歌。

 

 シェアハウスには学科の先輩でミステリアスイケメンの拓(道枝)をはじめ、留年して1年生をやり直しているギャルや、兄貴分的なキャラでノリのいいムードメーカーの先輩など、個性豊かなメンバーが揃っている。

 

■思っていた以上にコメディ演出が “濃いめ”

 

……ここまでの説明を聞いて、“しゃらくさいラブコメ” なんじゃないかと思った人も少なくないと思う。筆者も、ドラマを観る前に公式サイトに載っている情報などを読んでいた段階では、正直、一切期待していなかった。

 

 しかし、上から目線で申し訳ないが、意外や意外、けっこうおもしろいのだ。

 

 その理由も明白。広瀬演じる主人公がとても魅力的だからである。

 

 本作はコメディ演出が “濃いめ”。佐弥子は不運やドジで次々とトラブルに見舞われるのだが、そのたびに広瀬が吹っ切れたオーバーリアクション演技でギャグシーンに仕立て上げている。大学の合格発表を見た瞬間に「うぉぉぉぉ!」と雄叫びをあげたり、お酒を飲んだ勢いでイケオジ建築家(安藤政信)に告白している最中にゲロを吐いたり、とにかく豪快。

 

 特に、シェアハウスに住みたいと申し出た際に、兄貴分キャラの先輩から「佐弥子さん、酒飲めます?」と聞かれて、間髪入れずに「はい、大好きです。特に人のカネで飲む酒が」と答えるあたりがたまらない。

 

 好き嫌いが分かれるとは思うが、この “人のカネで飲む酒が好き” と堂々と公言できるカラッとした明るいヒロイン像に、筆者は非常に好感を覚えたのだ。

 

■正統派美女が全然美女に見えないのがすごい

 

 広瀬アリスと言えば、目鼻立ちがはっきりとしていて、正統派美女とも言えるビジュアルの女優。けれど、広瀬が演じる佐弥子は全然美女に見えない。そこがすごいのだ。

 

 しかも、振り切った三枚目演技をしていても痛々しい感じはなく、愛されヒロインになっている。美形女優が無理してオーバーなギャグシーンを演じると、見ているこっち(視聴者)が恥ずかしくなってしまうことも少なくないが、佐弥子を観ていてもそういった共感性羞恥心はあまり出てこない。

 

 この佐弥子というキャラが寒くならず、魅力的なヒロインに昇華しているのは、広瀬アリスだからこそだと思う。

 

 広瀬はバラエティ番組出演時やイベント登壇時に、自虐ネタで笑いを取るようなサービス精神にあふれており、気取らずにいつも明るいというパブリックイメージがあるため、佐弥子を演じても違和感がないのではないか。

 

 もし、バラエティやイベントでお高くとまっているような女優が佐弥子を演じたとしたら、痛々しさやうすら寒さを感じてしまい、目も当てられないドラマになってしまったかもしれない。

 

 歌舞伎業界や落語業界では「ニン(仁)」という用語がある。簡単にいうとその演者の雰囲気を指す言葉で、ニンに合っている・合っていないといった使われ方をするのだが、佐弥子というキャラクターは広瀬のニンにとても合っていると感じるのだ。

 

■年の離れた仲間たちとの友情もたまらない

 

 また、こういったラブコメ作品はどうしても恋愛パートが重視されがちだが、このドラマに関しては、佐弥子がシェアハウスの仲間たちとの酒盛りで飲んだくれたり、教授から出された難解な課題に協力して取り組んだりする友情パートもけっこういい。

 

 シェアハウスの面々は10歳ほども年の離れた佐弥子に対して、初対面のときから偏見なく自然に接してくれていたし、年上だからとヘンに気遣うことなく、いい意味で雑に扱ってくれている。こういう年齢差を越えた友情にグッとくるのだ。

 

――『マイ・セカンド・アオハル』というタイトルに偽りなしで、確かに主人公が二度目の青春を送るストーリーになっている。

 

 今夜放送の第3話以降も、年の離れた仲間たちとのわちゃわちゃした友情シーンを楽しみながら、広瀬の当たり役・佐弥子がどういう青春を謳歌していくか見守っていきたい。

堺屋大地

恋愛をロジカルに分析する恋愛コラムニスト・恋愛カウンセラー。これまで『女子SPA!』『スゴ得』『IN LIFE』などで恋愛コラムを連載。現在は『文春オンライン』『現代ビジネス』『集英社オンライン』『日刊SPA!』などに寄稿中

( SmartFLASH )

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