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【追悼】大橋純子さん『シルエット・ロマンス』歌いながら ステージ上で赤面「ふと情景が頭に浮かんで」

エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2023.11.11 19:40 最終更新日:2023.11.11 19:42

【追悼】大橋純子さん『シルエット・ロマンス』歌いながら ステージ上で赤面「ふと情景が頭に浮かんで」

 

『シルエット・ロマンス』で知られる歌手大橋純子さんが、11月9日、亡くなった。73歳だった。

 

 大橋さんは、1974年、シングル『鍵はかえして!』でデビュー。1978年に『たそがれマイラブ』『サファリ・ナイト』がヒットし、1982年に『シルエット・ロマンス』で日本レコード大賞最優秀歌唱賞を受賞。その後も音楽活動を続けていたが、2018年に食道がんを患い休養。2019年より再開したが、がんが再発し、闘病生活を続けていた。

 

 

 本誌は、2017年3月、大橋さんに1時間を超えるインタビューをしていた。今回、未公開エピソードを含めて紹介する。

 

「『シルエット・ロマンス』は、ヒットメーカーの来生たかおさんの曲だったので、絶対にヒットさせたいと思っていました。CMソングにも起用されたので、期待は大きかったのですが、発売後、あまり話題にあがらなかったんですよね……。

 

 あぁ、これは完全に外してしまったなぁと思っていたら、リリースしてから5カ月ほど経って、有線のリクエストチャートがじわじわと上がってきて、テレビで歌う機会が増えていったんです」(大橋さん、以下同)

 

 小さい体ながら、声が太く、ハイトーンが美しいボーカリストだが、この曲はシンプルに、囁くように歌っている。

 

「デモテープに、来生たかおさんの仮歌が入っていたんですけど、来生さん独特の歌い癖があるんですね。私はそれをコピーして、忠実に再現しました。つまり、私なりの来生節(笑)。意識的に力を入れないように、歌い上げないようにしています。いま聴くと、サラッとしすぎかも」

 

 40歳を過ぎてこの曲をステージで歌っているときに、ふと、歌詞の情景が頭に浮かび、赤面しそうになったという。

 

「『あなたのくちびるが首筋をかすめ、私の声もかすれて』って、すごく色っぽいでしょう? 私はずっと洋楽ばかり歌っていたので、なんでも英語の歌詞のように歌っていて、あまり歌詞の内容を掘り下げたことがなかったんです」

 

 シンガーとして、歌謡曲、ロック、R&B、ファンク、洋楽邦楽問わず、幅広いジャンルの曲を歌いこなす歌唱力が高く評価されていた。

 

「『シルエット・ロマンス』は、これから先も、なくてはならない私の大切な曲。だけど、いい歌は誰が歌ってもいい歌なんです。最終的に残るのは歌です。

 

 歌手は、曲をいちばんいい色合いで表現して届ける役割の伝達者。『シルエット・ロマンス』はこれから先も残っていくんです。それに付随して、私の名前がある。ありがたいことです」

 

『シルエット・ロマンス』は、石井竜也、徳永英明、坂本冬美、Acid Black Cherry、桑田佳祐ほか、多くのアーティストがカバーしているが、今後も大橋純子の歌として、継がれていくことだろう。

( SmartFLASH )

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